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無名 幻冬舎文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎/幻冬舎 |
発売年月日 | 2006/08/03 |
JAN | 9784344408289 |
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無名
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商品レビュー
3.7
47件のお客様レビュー
父親の看病、臨終、句…
父親の看病、臨終、句集の編集等を通じて感じる、作者の父親像といったものを、ドキュメンタリーというよりは、私小説風に綴ったもの。この作者のルーツや、思想の原点などが垣間見れる作品となっているが・・・。この父親は一般人で、タイトルにもあるように、「無名の人」なので、特にドラマチックな...
父親の看病、臨終、句集の編集等を通じて感じる、作者の父親像といったものを、ドキュメンタリーというよりは、私小説風に綴ったもの。この作者のルーツや、思想の原点などが垣間見れる作品となっているが・・・。この父親は一般人で、タイトルにもあるように、「無名の人」なので、特にドラマチックな盛り上がりも無く・・・物語は終わる。
文庫OFF
過去と現在を往還しつつ、沢木耕太郎は自らの父親像を実に手堅く描き切る。そのタッチはいつもながら抑制されており、「乱れ」「狂い」がなく実に端正だ。すでに対象となる父親にすべてを訊くこともできないまま、沢木は己自身の記憶と残っている記録を頼りに1人の「無名」の人物の実像に肉薄する。ノ...
過去と現在を往還しつつ、沢木耕太郎は自らの父親像を実に手堅く描き切る。そのタッチはいつもながら抑制されており、「乱れ」「狂い」がなく実に端正だ。すでに対象となる父親にすべてを訊くこともできないまま、沢木は己自身の記憶と残っている記録を頼りに1人の「無名」の人物の実像に肉薄する。ノンフィクションというよりは個人的な読書体験から言えば実に水墨画の如き淡彩さが印象的な素描であり、つまりは純文学と整理したい。対象との誠実な向き合い方、そしてすべてを怜悧な認識と文体で整理していく手腕に沢木の職人芸を見る思いを抱いた
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沢木耕太郎、ノンフィクションライターの凄みを読んだ。 沢木耕太郎の実父の終末期、寄り添う家族と父の俳人について語られている。 どんな親でも人それぞれ思うところはあるもの。それにしてもよく書けたとその凄みに感心する。 よく生きよく死ぬ、ピンピンコロリなんて言う言葉が先行すくが、人...
沢木耕太郎、ノンフィクションライターの凄みを読んだ。 沢木耕太郎の実父の終末期、寄り添う家族と父の俳人について語られている。 どんな親でも人それぞれ思うところはあるもの。それにしてもよく書けたとその凄みに感心する。 よく生きよく死ぬ、ピンピンコロリなんて言う言葉が先行すくが、人の死はそんなに簡単じゃなくまさに生き様死に様なのだ。 身内なら着色するか、逆に恨みつらみしか出てこなくなる回想が、沢木耕太郎という体内を通すと父も子もここまでくっきり描ける。 私の身内の最後、そしていつかくる自身の最後、どうなるかなそんなと空想する。
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