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冬至草 ハヤカワSFシリーズJコレクション
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房/早川書房 |
発売年月日 | 2006/06/30 |
JAN | 9784152087355 |
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冬至草
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商品レビュー
3.3
12件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「希望ホヤ」★★★★ 「冬至草」★★★★ 「月の…」★★★ 「デ・ムーア事件」★★★ 「目をとじるまでの短かい間」★★ 「アブサルティに関する評伝」★★★
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SF。まさに科学。 著者もあとがきで書かれているように、難しい内容。 文章もどこか冷めた雰囲気が漂う。 力作ではあるが、読みやすい物語を好む自分にはイマイチ。 唯一、「希望ホヤ」は読みやすく、分かりやすい結末が好みだった。
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「希望ホヤ」 「冬至草」 「月の……」 「デ・ムーア事件」 「目をとじるまでの短かい間」 「アブサルティに関する評伝」 久々に新しい何かを読めたという興奮を味わえた。 医者であり、臨床・研究に携わる著者でなければ書けないような物語が新鮮。まるで本当にあったかのようなリアリティの...
「希望ホヤ」 「冬至草」 「月の……」 「デ・ムーア事件」 「目をとじるまでの短かい間」 「アブサルティに関する評伝」 久々に新しい何かを読めたという興奮を味わえた。 医者であり、臨床・研究に携わる著者でなければ書けないような物語が新鮮。まるで本当にあったかのようなリアリティのある内容のものが大半で、語る手法もかつて起こった出来事を取材し、その調査結果を書き記しているなど、嘘か真か判別しにくいもの。客観的でリアルな語りが、生物学・医学の知識を用いた現実の延長上にあるSF的アイディアと相性がかなり良いと思った。 「希望ホヤ」 神経芽細胞腫に冒され、余命半年を宣告された娘のために、あらゆる努力を行う父親の物語。一編目からして当たり。ホヤという種の不思議と医学が結びついた面白さに、結末の散文的な苦さときていい作品。 「冬至草」 収録作では面白さも描いているものも飛び抜けている。 作品としては、ミステリの捜査のように、様々な調査方法で次々と冬至草の性質や、極寒の地で発見した一人の男の物語が明らかになっていく課程が筋であり、これが面白くて面白くて引き込まれる。 図書館で見つかった植物を分析実験(「希望ホヤ」でもそうだけど、分析の場面が詳細で、珍しくて楽しめた)した結果、放射能を帯びた植物であることが明らかに。そこから資料をあたったり、関係者の話を聞いたりして冬至草をめぐる物語が姿を顕していく。 舞台となる「泊内村」には原発はなさそう。 「月の……」 これはちょっと面白さがわからなかった。 「デ・ムーア事件」 死を迎えた患者たちのなかに、亡くなる前、火の玉をみていた者たちがいたという状況が、真相でいろいろと回収されるのが楽しい。 「目をとじるまでの短かい間」 新薬で妻を死なせた医者と娘の生活を描いた作品。味わい深い。「頭が痛い」と娘が言うたびに不安感を感じてしまい、そのことが妙に残っている。 「アブサルティに関する評伝」 科学理論の確かさみたいなものが解体される。元々科学というものが、科学という物語であり、科学を語る言葉もひとつの物語言語なのだという考えを読んだことがあるが、そうしたフィクション性をどこかとぼけた雰囲気で描いている。けっこうお気に入り。 短編臭全体として、結末で科学の根底を問うのがテーマにある。
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