夢見る惑星フォルゴーン(2) デュマレスト・サーガ 創元SF文庫

E.C.タブ【著】, 大西憲【訳】

• 販売会社／発売会社: 東京創元社/東京創元社
• 発売年月日: 2006/05/01
• JAN: 9784488674366

商品レビュー

2010/05/28

全３１巻（未訳の物を…

[文庫ＯＦＦ]

全３１巻（未訳の物を含めれば３２巻）の長大なスペース･オペラ・シリーズの第２巻。少し悲しい結末です。

2020/07/24

最初は中学時代に読んだ。当時、タクティクスというゲーム雑誌があった。ゲームと言っても、テーブルゲームだ。その雑誌でトラベラーというアメリカのSFロールプレイングゲームの特集があって、そのゲームの元ネタとして紹介されたのが、デュマレスト・サーガだった。シリーズ2作目にして、代表作とも言えるのがこの本。

どうして今ごろこの本のことを思い出したか、というと、それはAmazonのサジェストである。 『ウェブに夢見るバカ』という本のレビューを調べたら、「夢見る」というワードでオススメされたなかに、これが入っていた。

文京図書館で検索したら、あったので予約した。図書館に行く習慣ができているので、即断。読まなくても借りるだけで懐かしいだろう、と思った。ストレスなく読めるだろうから、旅行の車中で読むのにちょうどいいと思って、リュックに入れた。ほとんど、名古屋への往復の車中で読んだ。

面白かった。中学生の自分は、それほど目利きではなかったと思う。何読んでも楽しめるウブな読み手だったはずだが、この本は今読んでもちゃんと面白かった。もちろん、懐かし補正も入っていると思うが、それだけではないと思う。キャラクター、ストーリー、SFっぽさ。すべてにちゃんとしていた。ハイレベルだった。当時、このシリーズは読み漁ったはずだが、なかでもこの本のことはよく覚えていた。何回か読んだのだろう。

カバーイラストがいい。中学生としてはドキドキする絵だ。おっさんになって、エロさを感じない目で見ると、本当にいい絵だと思う。カバーイラストとして100点。これも思い出補正かと思ったら、絵描きさんは（その筋では）超有名な人だったらしい。生頼範義さん。名前は知らなかったけど、スターウォーズのポスター、光栄ゲームのカバーなど、印象深い仕事をたくさん残している。一昨年亡くなった。タブといい生頼さんといい、多作なのにレベルが高い。しかも裏方。プロだな、と思う。憧れだ。