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「改革」のための医療経済学
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | メディカ出版/メディカ出版 |
発売年月日 | 2006/08/05 |
JAN | 9784840417594 |
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商品レビュー
4.5
8件のお客様レビュー
医療制度改革など、基本的に自分がよくわからない分野のことについて、メディアなどで「こうした方がいい」「こうすべきだ」などという言説に触れると、つい「そういうものなのかな」と思ってしまいがちであるが、筆者はそんな印象論に左右されてしまいがちな事柄を、きちんとした資料に基づいて一つ一...
医療制度改革など、基本的に自分がよくわからない分野のことについて、メディアなどで「こうした方がいい」「こうすべきだ」などという言説に触れると、つい「そういうものなのかな」と思ってしまいがちであるが、筆者はそんな印象論に左右されてしまいがちな事柄を、きちんとした資料に基づいて一つ一つ丁寧に検証する。そうして、医療制度改革にほんとうに必要な改革は何なのかということを明らかにしてくれる。
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※このレビューにはネタバレを含みます
医療費の増加の要因は以下の4つのいずれの寄与よりも「医療技術の進歩」の寄与が高いかもしれないとのこと。 ①高齢化 ②医療保険制度の普及 ③医療供給数の増加(医師数増加、医師誘導需要) ④他産業の生産性上昇格差 近年の検査機器や放射線治療機器、ロボット手術機器、新薬(がんの分子標的薬の開発など)の開発などは高齢化による医療費の増加とともに医療費増加の大きな要因であるこは感覚的にも理解できる。 筆者は、予防による医療費増加の抑制は限定的であり、むしろ寿命の延伸による介護費用の増加を指摘している。医療費は、寿命が長かろうが短かろうが、急性期あるいは末期に投入する医療は変わりないことも指摘している。 国策あるいは地方自治体の施策が、筆者が指摘するように、クールにスマートに勧められれば、あたかも健康施策をしていかにも行政ががんばっていることを首相するために税金が投入されるような税金のムダ遣いをしなくて済むのにと思う。
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内田樹著書で触れられていて、かつ非常に興味を惹かれたもの。もう10年以上前の著書ということに一抹の不安はあったけど、時代の流れに殆ど左右されない論旨は素晴らしいの一言。中でも、医療費高騰の犯人探しの章で、①高齢化、②医療保険普及、③所得上昇、④医師供給増加、⑤他分野との生産性格差...
内田樹著書で触れられていて、かつ非常に興味を惹かれたもの。もう10年以上前の著書ということに一抹の不安はあったけど、時代の流れに殆ど左右されない論旨は素晴らしいの一言。中でも、医療費高騰の犯人探しの章で、①高齢化、②医療保険普及、③所得上昇、④医師供給増加、⑤他分野との生産性格差、のどれもが小物っていうのは目からウロコ。それを筆頭に、いかに思い込んでたかっていうのを反省させられる項目がてんこ盛り。加えて構成が良く、最初に纏めが提示されて、その詳細が順に示されるというもの。順番どおりに読んだときは、ちょっと分かりにくい部分もあったけど、最後におさらいのために読み直したら、素晴らしく上手く纏めてあることに気付かされる。改めて紐解くときも、まずここに当たればまず間違いなし。何よりも、本書以降、同様の著作を新たにものされてないってことは、本作がそれだけ風化しない内容ってことの裏返しか。本当に、出合えて良かった本。
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