少子高齢化も安心！幼老統合ケア “高齢者福祉"と“子育て"をつなぐケアの実践と相乗効果

多湖光宗【監修】, 幼老統合ケア研究会【編】

• 販売会社／発売会社: 黎明書房/黎明書房
• 発売年月日: 2006/06/20
• JAN: 9784654076079

商品レビュー

2010/03/22

テレビ朝日のスーパーモーニング(平日朝8：00～9：55)の(もちろん、ほとんど見ることが不可能なので録画したものを夜に見るのですけれど)先週3月18日(木)の放送で紹介された、幼老統合ケアというものの実際の現場を見てビックリ仰天してしまいました。

この略してスパモニという番組は、私の愛してやまないダンディな鳥越俊太郎がコメンテーターとして出演しているので(そういえば、彼はこの3月13日で喜寿=70歳になったのですが、とても信じられません)どうしても見逃せないのですが、併設ということなら私の通っていた幼稚園も、少子化による経営難解消のためという感じで10年前くらいに老人ホームを作りましたが、画面の向こう側の東京都江戸川区にあるこの江東園というところは、そんな消極的な動機ではありません。

画面にあふれるばかりの笑顔と活き活きとした表情、もう随分前から私たちの普段の日常の中で触れ合わなくなったお年寄りたちと幼児たちが、様々な場面で交流を持つように工夫されていて、一緒になった行事はもちろんのこと、お年寄りのリハビリを幼児の遊ぶ場所のすぐ隣で行うことによっていたわりの心を芽生えさせる契機としたり、昨日まで仲良く遊んでいたお年寄りが亡くなることで人の死を実感するなど、ともかく両者の屈託のない凝縮された瞬間は、生きる喜びに満ち満ちていました。

そして保育士の方と介護福祉士の方とは、それぞれの領分を厳守しつつも互いに刺激し援助し合い協働して、まったく新しい領域へ踏み出している期待と責任と充実感のある輝くようなりりしい表情をみせていました。

ここは、昭和37年ですから、今から48年前の1962年に老人ホームを設立し、昭和51年の1976年には保育所を併設して、この幼老統合ケアを実践している施設ということで、この本の著者の多湖輝じゃなかった多湖光宗が主宰し、共生会とも創建会あるいは幼老統合研究会とか多様な組織を通じて啓蒙・実践活動を続けてきたようです。

番組ではこの本を紹介していたわけではありませんが、関心を持って探したら見つかりました。

それにしても、何故いままでこのような実例というか方法を知ることがなかったのか。まだまだ私の探求心が足らないせいです。

この感想へのコメント
1.カーチャ （2010/03/27）
現役世代の余裕のない心では慈しみきれないところを人生の先輩達がちゃんと受け止めてくれるという例をわたしも身近で見ますが、それはあくまでも特定の幸福な御家庭でのことです。
2.薔薇★魑魅魍魎 （2010/03/29）
あっ、施設に注目した書き方すぎた感じがしないでもありませんが、私が見ようとしたのは、あくまでその方法論で、施設に入る経済的余裕のない方や入るのに5年待ちという現実もあるわけですが、ともかく、役所を巻き込んでの地域ぐるみ住民ぐるみの、誰でも差別なく利用できる新しい養老介護の方法を模索していくために、先行するモデルケースを学ぶことは大切です。
3.カーチャ （2010/03/29）
おっしゃるとおりです。