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不安障害の臨床心理学 叢書 実証にもとづく臨床心理学3
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京大学出版会/東京大学出版会 |
発売年月日 | 2006/09/26 |
JAN | 9784130111201 |
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不安障害の臨床心理学
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「叢書 実証にもとづく臨床心理学」の第3巻。不安障害とその心理療法に対する実証的研究を紹介した本です。不安障害という用語は耳慣れないかもしれませんが、PTSDという病名を聞いたことのある人は少なからずいるはずです。一昨年あたりにはSAD(社会不安障害)という病名が製薬会社のテレビ...
「叢書 実証にもとづく臨床心理学」の第3巻。不安障害とその心理療法に対する実証的研究を紹介した本です。不安障害という用語は耳慣れないかもしれませんが、PTSDという病名を聞いたことのある人は少なからずいるはずです。一昨年あたりにはSAD(社会不安障害)という病名が製薬会社のテレビCMで紹介されていて驚いたものです。こうしたことを考えると、不安障害の治療は社会にとっても関心の高い分野になっているのだと思い知らされます。 本書は9つの章に分かれていますが、その多くは海外における研究のレビューになっています。前半の6つの章は個々の疾病ごとに分けられ、それらへの心理療法、とりわけ認知行動療法の効果を検証した結果がまとめられています。不安障害は恐怖症から強迫性障害、PTSDまでを含むきわめて幅の広い概念ですが、本書を通して読んでみると、それらの疾病がやはり「不安」というキーワードを共通点として持っているということを再確認できます。本書で取り上げられた認知行動療法のなかで「第三世代」と呼ばれたEMDRやマインドフルネスなどの技法も、今の臨床心理学の世界ではすっかり定着した感がありますが、それらは同じ不安を治療ターゲットにする第一、第二世代とも協働して「認知行動療法」という一つのパッケージを作り上げているようです。そして後半の3つの章では、不安とその周辺領域とのかかわりについて解説していきます。特に8章で触れられる不安と抑うつとの鑑別は、読んでいて実に興味深いものです。 また、海外の臨床心理学の研究がいかに体系的であるかも見えてきます。発症のメカニズムをモデル化し、そのモデルが妥当かどうかデータを取って検討し、それを元に治療のターゲットと方法を定め、効果を客観的に検証する。前2者は基礎領域が、後2者は臨床領域がそれぞれ担当しながら、しかし両者は相互の動きを踏まえながら研究を進めていく。この、科学的検証としては当たり前になされるべき手法に驚くと同時に、欧米の心理学は基礎領域と臨床領域が共同歩調をとれるということに感動すら覚えます。 残念なのは、本書で引用されている研究のほとんどが海外のものであるということでしょうか。本書のレビューは皮肉にも、日本の臨床研究が「事例報告」に終始していることを明確に示しています。事例報告はその疾病が「珍しい」時には大きな意義を持ちますが、不安障害のように奇病とは見なされないような疾病ではその役割は相対的に小さくなり、代わって治療法の効果研究がウェイトを持つようになるものです。そうした研究が日本であまり見られないのは何とも残念でなりません。 (2006年入手・再読)
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私の研究・実践テーマからして迷わず購入した本。 認知行動療法を中心にいくつかの心理療法が紹介されている。
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