ウイニー 情報流出との闘い 宝島社新書

湯浅顕人【著】

• 販売会社／発売会社: 宝島社/宝島社
• 発売年月日: 2006/06/05
• JAN: 9784796652957

商品レビュー

2019/06/13

ショーバイ柄ある程度知ってるつもりではあったけど、いっぺんまとまったものを読んでみようと思い。

Winnyって、感染や流出もコワいけど、（Winnyに限らず）「一度ネットに放流したものは永遠にループし続ける」というコサさを教えてくれますね。「取り返しがつかない」というのは、本能的にものすごくコワいっす。

次に思うのは、著作権侵害の一件。

時間さえかければ、およそ手に入らないデジタルデータはないと言っても過言ではないWinny。「被害相当額」は100億円とも言われています。

でも、いつだったか音楽雑誌で（ソースはロスト、音楽録音雑誌か楽器雑誌だったかも）、現代ピアニストの最高峰・高橋悠治氏が「音楽ビジネスは儲けすぎ。自分一代が食えるだけの稼ぎでいい」という意味のことを言っていました。（いいこと言うなぁ）

いま、著作権の付加価値は異常に高すぎるのではないか。

侵害そのものはもちろん許容されるべきではありませんが、それはそれとして、ネット時代に著作権ビジネスが成り立たなくなりつつある事実はあるでしょう。ひょっとしたら、これは正常進化の一局面かも知れない。
何はともあれ、著作権囲い込み型のモデルにしがみついていると、ジリ貧だけが待っているような気はします。

ところで、こういう本って誰が読むのかな。

セキュリティに対してセンシティブな人も、ウカツな人も、こういう本は手にしないんではないか。

読むとわかりやすい、いい本ですが。

2010/07/03

［　内容　］
一般社員から管理職まで全員必読！Ｗｉｎｎｙを使っていなくても危険！
あなたの情報も流出している！
誰も教えてくれなかった「Ｗｉｎｎｙ」がわかる。

［　目次　］
第１章　いま身近で起きている「ウィニー事件」
第２章　日本を震撼させた「情報流出」－破滅への道程
第３章　「ウィニー」とはなにものか
第４章　「ウィニー悪用ウイルス」はなぜ恐ろしいのか
第５章　情報流出との闘い－対策と予防法
第６章　政府やネット関連企業のウィニー対策
第７章　「ウィニーの正体」－誕生からそのしくみまで
第８章　犯罪者にならないために－ウィニーの法律問題
第９章　いまこそ「コンピューター・リテラシー」を

［　ＰＯＰ　］

［　おすすめ度　］

☆☆☆☆☆☆☆　おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆　文章
☆☆☆☆☆☆☆　ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆　メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆　冒険性
☆☆☆☆☆☆☆　読後の個人的な満足度
共感度（空振り三振・一部・参った！）
読書の速度（時間がかかった・普通・一気に読んだ）

［　関連図書　］

［　参考となる書評　］

2006/12/31

ウィニーを使ったことがあるので、ある程度の事はわかっていたが、
　・ネットワークの仕組み
　・2chから個人情報が暴かれる仕組み
　・そして一番の問題になっている著作権について
など、理解することができた。
ツール自体がはすばらしいが、「ウィルス」や「著作権」の問題があるので、自分のため、家族・知り合いのため使わない方が良いですね。

何より驚いたのが、ウィニーを作った金子氏。
ネットで作成宣言してから、1ヶ月あまりでウィニーのベースを作り公開したこと。
こんな人が会社にゴロゴロいたら、QCD(品質・コスト・納期)なんてあっという間に達成できてしまうんでしょうね。
まあ、こういうできる人は会社で働かないんだろうけど。

メモ：　☆3.5　190ページ　1.0h