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絵のなかの魂 評伝・田中一村 新潮選書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2006/05/25 |
JAN | 9784106035654 |
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絵のなかの魂
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絵のなかの魂
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生前は不遇かこつこととなった画家・田中一村の評伝。自分を認めない画壇に激しいルサンチマンを抱き、それをエネルギーに変えて世間的な不自由の中にあえて身を置く芸術家の孤高の精神を活写。 紙幅はさほど割かれていないが、そんな一村がもつ性的な意味合いを含む実生活での禁欲と、一村の名を知...
生前は不遇かこつこととなった画家・田中一村の評伝。自分を認めない画壇に激しいルサンチマンを抱き、それをエネルギーに変えて世間的な不自由の中にあえて身を置く芸術家の孤高の精神を活写。 紙幅はさほど割かれていないが、そんな一村がもつ性的な意味合いを含む実生活での禁欲と、一村の名を知らしめた奄美の絵画に横たわるエロスのありようのギャップを埋めることが筆者の狙いの一つとしてあるようだ。横たわる姉との近親相姦的な(一切その具体的な描写もないけれど、つい想像してしまう)結びつきが一村の変人性を際立たせる。 芸術家本人の言葉、というのは作品鑑賞の上であまりあてにしないようにしているが、より包括的な人間性は作品のありようとは切り離そうにも切り離せない。その意味で、一村作品の理解を深める上で役立つ本だと思う。 ただ一村の人生の世間的な感覚から見る奇矯さに比して、ドラマチックな抑揚には薄い。それでも不遇の中終盤に一村の手紙からの引用として持ってきた晩年の言葉は印象深い。 「私の絵の最終決定版の絵がヒューマニティであろうが、悪魔的であろうが、画の正道であるとも邪道であるとも、何と批評されても私は満足なのです。それは見せる為に描いたのではなく、私の良心を納得させる為にやったのですから……」 だれよりも自分に言い聞かせるような苦しさとあきらめとに覆い被された自負が痛々しくも美しい。
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無名のまま貧窮のうちに逝った孤高の画家・・というタイトルがぴったりの伝記。少年のころは神童といわれても、人とのコミュニケーションがヘタな人は画壇も所詮人の集まる社会なので難しいよね。自分の芸術をマットウした画家のオリジナル作品を奄美で観てみたい。
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