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ボードレール全詩集(1) 悪の華、漂着物、新・悪の華 ちくま文庫

シャルルボードレール【著】, 阿部良雄【訳】

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商品詳細

内容紹介 内容:悪の華. 漂着物. 新・悪の華
販売会社/発売会社 筑摩書房/筑摩書房
発売年月日 1998/04/25
JAN 9784480033918

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商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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2021/02/17

死や性を美しい詩で表現しており、まさに悪の華だなと感じた。 原文で読むことができれば、どれほど良いことかと思ってしまった。

Posted by ブクログ

2018/10/02

初めは「ほほー」と読み始めたものの、たくさん続く詩にだんだん息切れが。確かに時々、「お、なかなかいい言い回し」という詩はあるのだが、ストーリーの無い詩を読むことに飽きて来てしまう。 23「髪」を含む22「異国の香り」から29無題詩までは「恋愛詩群」とされ、恋人ジャンヌ・デュヴァル...

初めは「ほほー」と読み始めたものの、たくさん続く詩にだんだん息切れが。確かに時々、「お、なかなかいい言い回し」という詩はあるのだが、ストーリーの無い詩を読むことに飽きて来てしまう。 23「髪」を含む22「異国の香り」から29無題詩までは「恋愛詩群」とされ、恋人ジャンヌ・デュヴァルに霊感を得て書かれたものだそう。そう思って読むとなかなか面白い。 詩の中でボードレールは恋人を熱烈に称え、その髪に麝香とルビーと真珠、サファイアを贈り、冷たさまでが一層美しくある残酷な獣と呼び、あかあかと輝く瞳を持つと賛美しています。黄金と鉄の冷たい瞳と言い、全宇宙を自分の臥所に招き入れかねないみだらな女よと言い、金属と瑪瑙の瞳を持つ美しい猫と呼ぶ。アジアの、アフリカの、異国の香りのする黒玉の瞳を持つ自由な美しい人がイメージに浮かぶ。 解説によれば「詩の力によって恋人に不滅の生を約束する」主題なのだという。確かに、詩人も恋人も亡くなっても、そこに描かれた恋人は繰り返し詩が読まれるごとに、それぞれの読者のイメージで蘇るだろう。恋人ジャンヌは、実は半身不随になっていて入院しており、記憶の中の彼女の美しさと魅力が詩に語られているのだそう。

Posted by ブクログ

2018/06/30

『悪の華』の狙いについて、本人曰く「私にとって、〈悪〉から美を引き出すことは、面白いことに思えたし、仕事が困難であるだけにいっそう快く思えた」と書いている。悪から美を引き出す。とても挑戦的で魅惑的なテーマである。詩を解する感性は持ち合わせていないので曖昧な感想になるが、実際読んで...

『悪の華』の狙いについて、本人曰く「私にとって、〈悪〉から美を引き出すことは、面白いことに思えたし、仕事が困難であるだけにいっそう快く思えた」と書いている。悪から美を引き出す。とても挑戦的で魅惑的なテーマである。詩を解する感性は持ち合わせていないので曖昧な感想になるが、実際読んでいると怖気の混じった感激のようなものが時々こみ上げてきたりして、痛快な感じがする。死や老いといった醜悪なものを語る詩はやはり共感しやすかった。この辺の価値観は現代にそのまま通じているのだなと感じた。性への欲望を語る詩も割と共感できるのだが、その表明が宗教的規律への反抗も含意していただろうことを考えると、温度差は感じる。最も感動的に感じたのは悪魔への忠誠を語る詩。一方で、きょとんとしてしまうのは神への不信を語る詩であった。この辺は端的に時代の差を感じてしまうが、神を別の正義に置き換えれば同じことが現代でも通じるだろうことにすぐ想いが巡る。神は死んだが偽善的な正義は死んでおらず、悪魔は相変わらず暗い希望としてギラギラしている、みたいな。全体としては素直にいい詩集だという印象を持った。『パリの憂鬱』も読んでみようかな。

Posted by ブクログ

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