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荷風さんの戦後
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房/筑摩書房 |
発売年月日 | 2006/09/09 |
JAN | 9784480814784 |
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荷風さんの戦後
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
永井荷風の戦後を数々のエピソードで描写している。 しかし平成の今、昭和の作家永井荷風をどれくらいの人が読んでいるかと思うと疑問に思う。
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私たちは安易に戦後という言葉を使うけれど、今は戦後でもなんでもない妙な空隙なのかもしれない。世界はなんだか怪しいし、日本の政府も信用し難い。 この本は、戦後という言葉をきちんと第二次世界大戦として、永井荷風がいかにその時を過ごしたかを描いている。そして、大量の愛情をかけているので...
私たちは安易に戦後という言葉を使うけれど、今は戦後でもなんでもない妙な空隙なのかもしれない。世界はなんだか怪しいし、日本の政府も信用し難い。 この本は、戦後という言葉をきちんと第二次世界大戦として、永井荷風がいかにその時を過ごしたかを描いている。そして、大量の愛情をかけているので、前作「永井荷風の昭和」(文春文庫)と違って、「さん」づけである。応援しちゃっているのだ。 装幀の菊池信義にカバー写真の荷風その人が実に深く活きている。しょぼんとしつつ、凛としている。 ひとりの生き方として驚く。漂泊の暮らしを現代でもすることは出来る。その方法を久しぶりに示されたように思う。西行、宗祇、芭蕉に連なるものとして半藤は荷風を据える。確かにその人生は野ざらしだったと半藤の文章から感じる。荷風の後に森敦という風狂の人がいたなぁ、とそこにつなげて感じたりもした。 何よりも著者の荷風への傾倒がいい味になっている。そうでなければ見えない荷風の姿を感じる。第二次世界大戦のあとさきについて書かせて、今の時代にこの人を超える筆力は存在しないだろう。これもまた名著だと思う。さすがは編集に生きた男の文章である。見事な編集である。
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