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ルノワールは無邪気に微笑む 芸術的発想のすすめ 朝日新書
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ルノワールは無邪気に微笑む 芸術的発想のすすめ 朝日新書

千住博【著】

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ルノワールは無邪気に微笑む 芸術的発想のすすめ 朝日新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞社/朝日新聞社
発売年月日 2006/10/12
JAN 9784022731074

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商品レビュー

4.2

12件のお客様レビュー

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2014/05/12

 ルノワールという言葉にひかれて買ってしまったのですが、この本の95%以上はルノワールと関係ありません(^^;。千住博の芸術論とか、千住博の何でもQ&Aというようなタイトルの方がぴったり来ると思います。もっとも、そんなタイトルだったら買わなかったでしょう。  この本を読んで、芸...

 ルノワールという言葉にひかれて買ってしまったのですが、この本の95%以上はルノワールと関係ありません(^^;。千住博の芸術論とか、千住博の何でもQ&Aというようなタイトルの方がぴったり来ると思います。もっとも、そんなタイトルだったら買わなかったでしょう。  この本を読んで、芸術的発想を垣間見ることができましたが、公務員的人生の私には、あまり役に立たないかも。でも、千住さんのルノワール論は参考になりました。  そもそも、千住家は3兄弟だったのですね。私は弟と妹しか知りませんでしたよ。それと、どうでもいいことなのですが、後ろのところを見ると、2006年10月30日第1刷発行と書いてあるのを発見してしまいました。まだ今日は27日で、この本を買ったのは1週間以上も前なのに…。出版界って面白いですね。

Posted by ブクログ

2013/02/11

 独特の風格がある千住博。滝の絵が象徴的だ。その絵を見た時に、滝にうたれた感じがあった。滝そのものが、水の激しさをあらわし、水の一生にとっても劇的な瞬間だ。それを絵画で表現する。流れの中の激しさを感じさせる。  千住博が、74の質問に答える。さまざまな質問があり、その質問に丁寧に...

 独特の風格がある千住博。滝の絵が象徴的だ。その絵を見た時に、滝にうたれた感じがあった。滝そのものが、水の激しさをあらわし、水の一生にとっても劇的な瞬間だ。それを絵画で表現する。流れの中の激しさを感じさせる。  千住博が、74の質問に答える。さまざまな質問があり、その質問に丁寧に答えている。 いくつかの質問と著者の回答を、自分への質問に変えて、考えることができた。 「芸術とはイマジネーションを伝えたいと思う心のことなのです」、「芸術とは『オレの叫びを聞いてくれ!』ということです」という。 芸術とは、コミュニケーションであり、オレの叫びなのだ。 絵の実力とは? 「うまくいかないのが人生です。私は作品がうまくいかないとき、『これが本当の実力だ』と感じます」「私は何かをやろうとして上手くいかないときには、やりたいということに問題があるのではなく、その舞台の設定にこそ問題がある」ふーむ。回答が真摯に千住博として受け止めている。 巨匠といわれる業績での質問 「ピカソやマチスの近代絵画としての象徴的な考え方やテーマ性。セザンヌの画面構造に対するまったく新しい切り口。モネの絵画の可能性を切り開いた壮絶な挑戦の歴史。  ルノワールの業績は何だっけ?『ほんわか』としか言いようのない、ある意味ではこれ以上は『すくい難い』ほどの無邪気な幸福感と光に満ちあふれた世界。笑顔だけを伝えなくてはならないと感じるくらい。人々は笑顔を何よりと必要としていると、彼は感じていた。それが笑顔のための笑顔。芸術の究極は乱暴を承知で煎じ詰めれば、平和のために存在するといってよいのです」という。  これは、絵を見る視点を大きく変えることができた文章だ。なぜ絵を描くのか?そして、なぜ絵を鑑賞するのか。絵のテクニックだけの問題ではない、コミュニケーションとしての絵を読みとるかだと思った。「無邪気」を描くことができるのがすごい。  千住さんが タイムマシンに乗って、どこへでもいけるとしたら、いつの時代に行くか? 「勉強のためならば、長谷川等伯、狩野永徳のいる桃山時代へいく」 タイムマシンとは、今をよりよくするために、勉強のために使うのだ。  1枚の絵はどのくらいの時間で出来上がるものなのでしょうか?という質問に 千住博は、「私は今48歳ですから、今描き終わった作品はすべて48年かかった」という。 「そのモチーフは、その人が今日まで生きてきた人生の中で、であった驚き、感動、喜び、怒り、悲しみなどの積み重ねにより決まってくるものなのです」人生を賭けるという意味なんだね。 「デッサンをするときには、自然に目に入ってきた順に描く。絵を描くときには、心ひかれた描きたいものの順位に描く」芸術とは、目から心に伝達されて昇華していく。 「1流というのは、誰でもなろうと思えばなれる。だけど超1流というのは、違う。それは神話を持っているかどうかなんだ」という言葉を引用していた。神話ねぇ。  最近。『天分』という言葉の意味が少しづつわかってきた。つまり、自分の天分はどこにあるか?そんなことを考えながら、歩き続けている。  質問と回答という形式の本は、随分と自分への質問へ発展させることができた。いい編集だ。

Posted by ブクログ

2012/09/11

芸術とは「イマジネーションのコミュニケーション」。つまり、自分の感じたことを何とか相手に伝えようとする行為、また、相手の伝えようとしていることを何とか理解しようとする心の持ち方であるという。そして、こうした芸術的発想こそ、世の中の対立を排し、平和をもたらすのだという筆者の確固たる...

芸術とは「イマジネーションのコミュニケーション」。つまり、自分の感じたことを何とか相手に伝えようとする行為、また、相手の伝えようとしていることを何とか理解しようとする心の持ち方であるという。そして、こうした芸術的発想こそ、世の中の対立を排し、平和をもたらすのだという筆者の確固たる信念が全編を通して貫かれている。 ...というか、そうした筆者の信念は、読者との問答を繰り返す中でどんどん深まり、最後の到達点として揺るぎないものになった、とも読める。まさに筆者と“イマジネーションをコミュニケーションしている”ような一冊。

Posted by ブクログ

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