エマニエル夫人 二見文庫

エマニエルアルサン【著】, 安倍達文【訳】

• 販売会社／発売会社: 二見書房/二見書房
• 発売年月日: 2006/09/25
• JAN: 9784576061313

商品レビュー

2012/03/25

もう初っ端から交わってますエマニエルさん。
最初のほうから中盤あたりにかけては、エマニエルとその周辺の色欲夫人とかに翻弄されてますが、後半のマリオという男性とのやりとりは「エロチシズムとは」について延々と語っていて、読んでいて疲れるけどなかなか読む価値はあり。
翻訳ものなので確かにわかりづらいですが、エロチシズムに関しては吟味して読みました。途中から宗教の話にもなります。

以下、読みながらツイートしてたのをそのまま引用（返信＠除く）

エロチシズム＝欲望＝創造＝芸術？

「エロチシズムの第一の法則は異常であること、第二に不均衡であること」ほぅ。

「もっとも重大な犯罪は、窃盗や殺人なんかではなく、じつに嫉妬心なのです」まじかい
エロチシズムは人工的な美ってこと？
「行く！」爆笑　くるくる回転にさらに爆笑

「美しいもの、それは生まれつき怠惰で、臆病な人間とは逆なものになることです。」ふむ

ちなみに全部マリオの意見であって、エマニエルは単に性の快楽を感じていたいアバズレズビアンです。

背徳というか進歩に近いかな。あくまで俺の解釈だけど。ちなみに第2法則の不均衡とは、2人より3人の事なんだて。1対1で交わりながら頭では別の異性を想像しているのも3人と数えるらしい。ただし両方とも別の異性を考えてたら4人になるからだめらしい。

ちなみにマリオは背徳感なんて感じる必要はないみたいなこと言ってる。openなことの何が背徳なんだ、何がモラル違反なんだと。

肉欲だけの行為は単なる生き物。そこに感情（エロチシズム）が生じる行為こそ人間の性であり、他の動物にはない高貴な感情なのだとかなんとかと勝手に解釈。

キリストの教典に反するような内容なんかな。「人々はもっと性にopenであるべき」みたいな。決まった相手とでなければいけないなんて美しくないというか。ここらへん、樋口さんの「日本のセックス」を思い出す。

2007/04/08

30年以上前、映画がリリースされて大評判になった。過激な性描写が話題を呼び、色気のある女性の代名詞にまでなったように記憶。その原作の文庫本が二見書房から2006年に発行されていた！