- 中古
- 書籍
- 書籍
対論 文明の風土を問う 泥の文明・稲作漁撈文明が地球を救う
定価 ¥1,760
220円 定価より1,540円(87%)おトク
獲得ポイント2P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 麗澤大学出版会/廣池学園事業部 |
発売年月日 | 2006/10/15 |
JAN | 9784892055133 |
- 書籍
- 書籍
対論 文明の風土を問う
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
対論 文明の風土を問う
¥220
在庫なし
商品レビュー
0
1件のお客様レビュー
「泥の文明」と「稲作漁撈文明」の語り合い《赤松正雄の読書録ブログ》 率直さは気持ちがいい。学者は概ねそうした美徳とは無縁の人が多いように思われるが、この人は違う。環境考古学者・安田喜憲氏(国際日本文化研究センター教授)は、「『泥の文明』というタイトルを見た途端に、『ああ、負け...
「泥の文明」と「稲作漁撈文明」の語り合い《赤松正雄の読書録ブログ》 率直さは気持ちがいい。学者は概ねそうした美徳とは無縁の人が多いように思われるが、この人は違う。環境考古学者・安田喜憲氏(国際日本文化研究センター教授)は、「『泥の文明』というタイトルを見た途端に、『ああ、負けた!』『しまった!』と実は思ったんです。いいご指摘だと思いました。一言で本質を突いている」と歴史家の松本健一氏(麗澤大学教授)との対談で述べている。『対論 文明の風土を問う』は、安田氏が松本氏のほか、欠端實、服部英二という麗澤大の教授と対談しているもので、いずれも読み応え十分だ。その冒頭の対談で、安田氏が「稲作漁撈文明」と命名してきた日本文明の本質が、松本氏によって「泥の文明」との一言(『砂の文明・石の文明・泥の文明』は04.4.1に紹介)で表現されていることへの思いを述べているわけだ。 安田氏は難解なことをわかりやすく語ってくれ、次第に私は、その魅力にはまってきている。松本健一氏が、「三度目の開国」を提唱していることはつとに知られているが、安田氏が「三度目の漂流」との表現を用いていることはあまり知られていない。明治維新の時も、先の大戦の敗北時も欧米の文明に日本は押し切られてきた。開国のたびに発展をしてきたというよりも、キリスト教文明におしまくられ、日本文明は波のまにまに漂っているに過ぎないと断定されるのが、安田氏だ。 両者の激突を対談で期待したが、全くその点には触れられていない。恐らくは、同じ物事の表裏を二人がとらえているからだろう。肯定的にとらえているのが松本さんで、否定的にとらえているのが安田さんなのだろう。問題は、これからだ。三度目の開国にあたり、憲法を新たに作れというのが松本さんだが、安田さんは文明観の転換を訴えている。心の転換をなしえた上で、憲法を見直すという作業が必須に違いない。 文明論を考えるうえで格好のテキストであり、得がたい書である。
Posted by