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対論 文明の風土を問う 泥の文明・稲作漁撈文明が地球を救う
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対論 文明の風土を問う 泥の文明・稲作漁撈文明が地球を救う

安田喜憲, 松本健一, 欠端實, 服部英二【著】

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対論 文明の風土を問う 泥の文明・稲作漁撈文明が地球を救う

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 麗澤大学出版会/廣池学園事業部
発売年月日 2006/10/15
JAN 9784892055133

対論 文明の風土を問う

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2011/06/17

「泥の文明」と「稲作漁撈文明」の語り合い《赤松正雄の読書録ブログ》  率直さは気持ちがいい。学者は概ねそうした美徳とは無縁の人が多いように思われるが、この人は違う。環境考古学者・安田喜憲氏(国際日本文化研究センター教授)は、「『泥の文明』というタイトルを見た途端に、『ああ、負け...

「泥の文明」と「稲作漁撈文明」の語り合い《赤松正雄の読書録ブログ》  率直さは気持ちがいい。学者は概ねそうした美徳とは無縁の人が多いように思われるが、この人は違う。環境考古学者・安田喜憲氏(国際日本文化研究センター教授)は、「『泥の文明』というタイトルを見た途端に、『ああ、負けた!』『しまった!』と実は思ったんです。いいご指摘だと思いました。一言で本質を突いている」と歴史家の松本健一氏(麗澤大学教授)との対談で述べている。『対論 文明の風土を問う』は、安田氏が松本氏のほか、欠端實、服部英二という麗澤大の教授と対談しているもので、いずれも読み応え十分だ。その冒頭の対談で、安田氏が「稲作漁撈文明」と命名してきた日本文明の本質が、松本氏によって「泥の文明」との一言(『砂の文明・石の文明・泥の文明』は04.4.1に紹介)で表現されていることへの思いを述べているわけだ。  安田氏は難解なことをわかりやすく語ってくれ、次第に私は、その魅力にはまってきている。松本健一氏が、「三度目の開国」を提唱していることはつとに知られているが、安田氏が「三度目の漂流」との表現を用いていることはあまり知られていない。明治維新の時も、先の大戦の敗北時も欧米の文明に日本は押し切られてきた。開国のたびに発展をしてきたというよりも、キリスト教文明におしまくられ、日本文明は波のまにまに漂っているに過ぎないと断定されるのが、安田氏だ。  両者の激突を対談で期待したが、全くその点には触れられていない。恐らくは、同じ物事の表裏を二人がとらえているからだろう。肯定的にとらえているのが松本さんで、否定的にとらえているのが安田さんなのだろう。問題は、これからだ。三度目の開国にあたり、憲法を新たに作れというのが松本さんだが、安田さんは文明観の転換を訴えている。心の転換をなしえた上で、憲法を見直すという作業が必須に違いない。  文明論を考えるうえで格好のテキストであり、得がたい書である。

Posted by ブクログ

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