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真夏の航海
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トルーマンカポーティ【著】, 安西水丸【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ランダムハウス講談社/ランダムハウス講談社
発売年月日 2006/09/13
JAN 9784270001424

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商品レビュー

3.3

12件のお客様レビュー

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2023/06/16

カポーティの「遠い声、遠い部屋」の前に書かれたカポーティの処女作。天才作家の作品としては残念な気がする。多分全ての作品を読んだので今後、探すことはないだろう。

Posted by ブクログ

2020/12/12

いわゆる、身分の違う恋、のお話。 カポーティの作品を読むとよく思うのだけれど、原文でないと伝わりにくいものがあると思う。 日本語に翻訳された段階で文章が流れにくくなってしまっているところがあって、読みにくい部分がある。 グレディのクライドを見る視線の揺れを感じる。 ふっと恋心...

いわゆる、身分の違う恋、のお話。 カポーティの作品を読むとよく思うのだけれど、原文でないと伝わりにくいものがあると思う。 日本語に翻訳された段階で文章が流れにくくなってしまっているところがあって、読みにくい部分がある。 グレディのクライドを見る視線の揺れを感じる。 ふっと恋心を離れてクライドを見る瞬間があって、第三者である読者は、この先の破局を予感させられる。 物語は狂気で終わる。 この先、妊娠のこと、帰宅する両親のこと、冬の到来。 気ままで頼りない夏の航海が終わりを迎えたとき、冬の荒波を越えて安住の地に上陸できるのか。 私にはその姿は見えがたいが。

Posted by ブクログ

2018/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2018年の夏を楽しむための課題図書。 書店で何度か文庫本は目にしていたのですが、今回図書館でこちらのハードカバー版を見つけて、久しぶりに本に呼ばれる感覚を味わいました。 多少退屈なシーンもあって、もう少しブラッシュアップできるなという印象はあったけど、ゴミ箱に捨ててしまうにはもったいない。 1945年のニューヨークが舞台。 身分違いのひと夏の恋。 確実に迎えるであろう悲しい結末。 なんとなくグレート・ギャツビー的な話になるのかなあと思ったけど、もっと青臭い話でした。 主な登場人物。 ホリー・ゴライトリ-を思わせる脆さを孕んだ、箱入り娘のグレディ。 腕にGRADYとか彫っちゃう、ユダヤ人クライド。 歯に衣着せぬ物言いのお坊ちゃん、ピーター。 ラストが真っ当な、アメリカ的オチだなと思いました。 既視感。映画も含めて何度か見たことあるやつ。 でもわたしはこういうベタなの大好きです。 あの誰も報われない結末には、ほんとうにカポーティの美学が投影されている。失ってしまったものこそ輝きを増す、とか、儚いものは美しいとか、そういう考え方。いわゆる「イノセントなもの」。 クライドの妹、アンの存在感も大きかったです。 彼女の叶えられない祈りも含めて。 「いつかわたしたちは月に到着しましょう。」というアンの手紙の最後の一言は、希望にあふれていて、とても印象的。 こういう、救われない状況の中での希望の描き方が本当に美しくて、参ってしまう。

Posted by ブクログ

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