1,800円以上の注文で送料無料

三島由紀夫の二・二六事件 文春新書
  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 新書

三島由紀夫の二・二六事件 文春新書

松本健一(著者)

追加する に追加する

三島由紀夫の二・二六事件 文春新書

定価 ¥781

220 定価より561円(71%)おトク

獲得ポイント2P

残り1点 ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

11/22(金)~11/27(水)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/文藝春秋
発売年月日 2005/11/20
JAN 9784166604753

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

11/22(金)~11/27(水)

三島由紀夫の二・二六事件

¥220

残り1点
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

3.5

12件のお客様レビュー

レビューを投稿

2010/05/28

三島由紀夫にとって、…

三島由紀夫にとって、二・二六事件とは何だったのか。今なお重要な問題に取り組んだ研究書です。

文庫OFF

2024/04/12

三島由紀夫といえばノーベル文学賞候補にも上がるなど戦後日本を代表する小説家・随筆家であり、その代表作には『潮騒』『金閣寺』『豊穣の海』など古典劇を基調にしつつ、美しい日本語と文体で書き上げた数々の作品が多くの人を魅了し続けている。石原慎太郎や小池百合子、山田詠美や浅田次郎など多く...

三島由紀夫といえばノーベル文学賞候補にも上がるなど戦後日本を代表する小説家・随筆家であり、その代表作には『潮騒』『金閣寺』『豊穣の海』など古典劇を基調にしつつ、美しい日本語と文体で書き上げた数々の作品が多くの人を魅了し続けている。石原慎太郎や小池百合子、山田詠美や浅田次郎など多くの人気作家、政治家までもその影響を与えている。ご存知の通り、1970年に自衛隊市谷駐屯地で割腹自殺を遂げた。 自害にあたり「天皇陛下万歳」を口にしたと言われ、日本の天皇制、当時の天皇といえば昭和天皇であるが、天皇陛下に対する思い入れが強かった。その始まりは、三島が幼い頃(11歳)に見聞きした2.26事件にあり、同事件で蹶起(決起)した青年将校たちの想いや行動に同調すると共に、自身の中にあるべき天皇像と現実の差異がその後の人生に深く影響を与えている。彼が事件について描いた『英霊の聲』『憂国』などを読めばその想いを感じ取ることができるだろう。有名な一文「などてすめろぎは人間(ひと)となりたまひし」(何故、天皇あなたは人間になんかお成りになられてしまったのでしょうか)は神から人間になった(堕ちた)天皇陛下その人への三島の再三の問いかけである。 2.26事件は昭和11年(三島が11歳の時だから昭和と三島は同じ時を歩んでいる)に起こり、青年将校達が1500名弱の兵士を引き連れ、天皇中心の体制「一君万民」の復活を目指したクーデター未遂事件である。奸臣とされた時の首相岡田啓介や大蔵大臣の高橋是清、内大臣の斎藤実、侍従長の鈴木貫太郎等が殺害対象とされ、首相以外の数名が実際に殺害されたり重傷を負った。首班となった野中四郎、安藤輝三、磯部浅一など多くは事件平定後に自害や軍法会議による処刑で果てている。なお事件の黒幕とされる真崎甚三郎は天皇の意思を汲み取り、翻って事件討伐側を指揮するなど天皇の在り方、天皇の存在が注目される事件であると共に、ダメな上司の典型例である姿(指示しておきながら社長の一声で、「だからダメって言ったろ!」的な振る舞い)と現代会社組織にもつながる問題として興味深い。 話は逸れたが、本書では事件の思想的支柱とされた北一輝(事件後逮捕、銃殺刑)の思想について三島由紀夫と比較して論じられており、二人の関係性や考え方をざっくり知る上では良い。しに直面し一方は「天皇陛下万歳」を唱え、片一方は「その必要はないでしょう」と断じる。そうした対比を挙げつつ三島由紀夫という純粋で美しすぎる、かつ計算尽くで死後の影響までも大きく残した一人の人間を知る事のできる一冊となっている。個人的には学生時代に「金閣寺」と数冊程度しか読んでこなかった三島作品について、本書で知る三島の人間性と考え方を持った上で改めて読んでみたいと思った。

Posted by ブクログ

2014/11/16

三島由紀夫、北一輝、昭和天皇のそれぞれの立場と思想の交錯するありようを、二・二六事件を舞台にして浮き彫りにしています。 二・二六事件を引き起こした青年将校たちは、「自分の純粋行為」(至情)と「価値の根源である天皇」を直結させることを願っていたと著者は言います。しかし、北一輝自身...

三島由紀夫、北一輝、昭和天皇のそれぞれの立場と思想の交錯するありようを、二・二六事件を舞台にして浮き彫りにしています。 二・二六事件を引き起こした青年将校たちは、「自分の純粋行為」(至情)と「価値の根源である天皇」を直結させることを願っていたと著者は言います。しかし、北一輝自身は天皇を「価値の根源」と考えておらず、むしろ天皇は国民=国歌(ネーション・ステート)のための「機関」だと考えていました。 そしてこの点に、三島由紀夫は違和感を覚えたのだと、著者は指摘します。三島は『英霊の声』などの作品を通して、二・二六事件の青年将校たちを描きました。三島は、磯部浅一という青年将校の心情おける「待つこと」の意義に触れています。そこに三島は、みずからと同じロマン主義的な精神を読み取ろうとしたのでした。 一方、そうした三島のロマン主義に対して、鋭い批判を提起したのが橋川文三でした。橋川は、三島の求める「文化概念としての天皇」が、近代国家における「政治概念としての天皇」と齟齬することを突いたのです。しかし三島は、この橋川の批判に対して、これこそが「私ではなくて、天皇その御方が、不断に問われてきた論理的矛盾ではなかったでしょうか」と問い返します。ここから著者は、三島によって二・二六事件の本質が露にされたと主張します。二・二六事件とはひっきょう、天皇自身が西欧的立憲君主という「政治的概念」となることで、青年将校たちの求めた「美の総覧者」としての天皇を討伐した事件でした。 天皇が単に「空虚な中心」ではなく「政治概念」でもあるという二重性と、その二重性に絡み取られた三島由紀夫、北一輝、そして昭和天皇自身の三者の姿が見事に解き明かされており、おもしろく読みました。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品