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ページをめくれば 奇想コレクション

ゼナヘンダースン【著】, 安野玲, 山田順子【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社/河出書房新社
発売年月日 2006/02/28
JAN 9784309621883

ページをめくれば

¥1,980

商品レビュー

3.7

7件のお客様レビュー

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2019/01/22

ゼナ・ヘンダースンの短編11話収録。 私が好きなのは (3)いちばん近い学校 転入してきたのはアメジストのような綿毛に覆われた異星人だった。大真面目に彼女の転入届けを作る教育委員会と教師が笑いを誘う。 (6)小委員会 異星人と軍部が休戦について腹を探りあってるうちに、仲良くなって...

ゼナ・ヘンダースンの短編11話収録。 私が好きなのは (3)いちばん近い学校 転入してきたのはアメジストのような綿毛に覆われた異星人だった。大真面目に彼女の転入届けを作る教育委員会と教師が笑いを誘う。 (6)小委員会 異星人と軍部が休戦について腹を探りあってるうちに、仲良くなってゆく母子たち。子どもは言葉によらずに仲良くなり母親はそれを守る、というゼナのスタイルがよく表れている。 (10)グランダー 嫉妬の妙薬である不思議な魚グランダーを釣る男の話。この短編集の中で一番好き。

Posted by ブクログ

2012/06/04

奇想コレクションの「願い星、叶い星」がなかなか面白かったので、同シリーズの中から粗筋に惹かれて手に取ってみたのがこれ。例によって全く知らない作家だったが、彼女の代表作と言われる「なんでも箱」という作品タイトルは聞き覚えがあった。 正直、冒頭の二作品を読んだ時点では、これは合わない...

奇想コレクションの「願い星、叶い星」がなかなか面白かったので、同シリーズの中から粗筋に惹かれて手に取ってみたのがこれ。例によって全く知らない作家だったが、彼女の代表作と言われる「なんでも箱」という作品タイトルは聞き覚えがあった。 正直、冒頭の二作品を読んだ時点では、これは合わないかもしれないと思った。子供=純粋、という前提で描かれる世界がまずむずがゆく、物語自体も今となっては「古式ゆかしい」印象が強すぎて正直退屈してしまったからだ。しかし全篇読んでみると、バラエティに富んだ作品集で楽しめた。 ホラーあり、ミステリ風味のものありで結末は決してハッピーエンドばかりではないのだが、どの作品にも「人間」に対する著者の温かなまなざしを感じた。以下、いくつか気に入った作品について触れる。 「いちばん近い学校」 短い話だが、登場人物の魅力に惹かれる作品。「子供」たちを描写する時の著者の筆致は、本当に愛に溢れているなあと思う。また、風変りな転入生を受け入れるかどうか、という辺りのやりとりがコミカルで、思わず微笑んでしまった。 最初から結末は予想できるのだが、それでもとても楽しめた。 「先生、知ってる?」 子供の語りかける言葉の断片から、彼女の家庭ののっぴきならない様子がだんだん見えてくる。著者は教師だったらしいから、実経験に基づく話なのだろうか、生徒との距離感含めてとてもリアルな作品。 事態が切迫する中、何も出来ない先生の無力感や焦燥感がひりひりと痛いくらいに伝わってきた。 「小委員会」 冷戦時代に書かれたものらしい。それを知って読むと、この作品を通じて当時の緊迫した空気が伝わってくるようだ。 内容については正直、性善説すぎるかなとは思う。だが互いによりよい関係を築くうえで「信頼」はもっとも重要で、そして基本的なものだ。その関係が個人間であっても、国家間であっても。 そんな当たり前のことを、こういう風に真っ直ぐに描ける著者は素敵だなと思う。 何より、各登場人物たちが魅力的で、緊迫した状況なのにほのぼのした。 「信じる子」 この作品に至る頃には著者の手法にも少し慣れてきていたので、結末も予測できた。読み終えた後、胸の中がざらつく後味の悪い話。 でも一方で「自業自得だよな。私も子供の頃ならやったな」という考えが頭を掠めてしまうのだが。 「ページをめくれば」 子供の頃はたやすく物語の世界に入り込み、その世界の住人になることができたように思う。主人公になってその世界を冒険したり、時には正義の味方にやりこめられる悪役に感情移入して、「自分ならもっとうまくやるのに」とやきもきしたり。当時読み聞かせの上手な先生は皆、この作品の中のエボー先生のように映ったなあ。 この作品を読んでいると、そんな風に自分の子供の頃を懐かしく思い出した。 だから、結末にははっとした。 私自身、いつの間にか語り手の同級生と同じように成長してしまっていることに気付かされた。 そう考えて読むと、あの一見ほろ苦い結びは、実は大人達への力強いエールともとれる。 読後、「ページをめくれば」、という言葉の意味を何度も考えた。この短編集の中で一番好き。

Posted by ブクログ

2008/12/26

 なんだかんだ言って、私は結構河出書房の「奇想コレクション」シリーズを読んでるな。背表紙が目を引くし、あまり知られていない(←SFにうとい私には)作家の選りすぐりの作品が読めるからだ。この「ページを〜」もそう。読んで当たりだった。作者は小学校の教師をしながら執筆活動を続けた人で、...

 なんだかんだ言って、私は結構河出書房の「奇想コレクション」シリーズを読んでるな。背表紙が目を引くし、あまり知られていない(←SFにうとい私には)作家の選りすぐりの作品が読めるからだ。この「ページを〜」もそう。読んで当たりだった。作者は小学校の教師をしながら執筆活動を続けた人で、子どもの目線から書かれたSFが多い。代表作の「ピープル」は一遍しか収録されていないので、よくわからなかったが、宇宙人とのファーストコンタクトに慌てふためく教育委員会の「いちばん近い学校」が良かった。人間の子どもとのやりとりがすごくかわいかった。

Posted by ブクログ

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