決定版!!100km・ウルトラマラソン ウルトラのトレーニングには、ランナーの数だけ方法がある。

夜久弘(著者)

• 販売会社／発売会社: ランナーズ/
• 発売年月日: 2002/04/10
• JAN: 9784947537577

商品レビュー

2013/12/28

2013年12月28日読了。それぞれの背景・練習法で100km超えのウルトラマラソンに挑む男女の記録。著者自身複数回のウルトラマラソンを完走し「ウルトラマラソンは完走するか、しないかに価値があるのではない」との持論を持つに至った有名ランナーのようだ。「トレーニング」についてタイトルにうたわれてはいるが「このメニューをこれだけこなす」といった具体的な内容は最小限で、一体どんな経歴・背景・哲学をもったランナーたちが、フルマラソンを超える長大なこのウルトラを「走りたい！」と発想して走り始めそれを続けるのか、という点に重きを置かれている。著者自身の年齢もあるだろうが、40代や還暦過ぎたランナーたち、女性のランナーなどが数多く活躍できるのが「ウルトラマラソン」という競技の特異なところなのだろうか。私もウルトラを走り、私自身の物語をぜひ作ってみたい！

2011/03/21

ウルトラマラソンというジャンルはいわば独特な世界。この本を読みながら、私も初めて出場した「野辺山ウルトラマラソン100km」のレースを思い出していた。当時レースなのに競走ではなく同じぐらいのところを走るランナーと励ましあいながらゴールを目指す共走の世界があることが目からウロコだった。距離が短いロードレースは記録ばかりが印象に残るが、ウルトラマラソンは何キロ地点に何のエイドがあるとかどんなレースでもみかける名物ランナーの存在などが記憶に残る。道中が長いから前後だったランナーとお友達になることもある。私がランニング人生で初めて経験したリタイアがウルトラマラソン初挑戦の野辺山ウルトラマラソンだった。その翌年はリベンジに燃え練習をそれなりの練習を積んだもののさすがにレース前日不安と緊張がいっぱいだった。そんなとき、レース会場の受付でこの本の著者・夜久さんがサイン会をしていて、私は完走祈願のお守りに「ラブリーロード」を購入しサインを頂いた。おかげでその年は無事に完走することができた。それがきっかけで今では夜久さんと親しくして頂き、そのつながりでランナーの輪が広がり、個性的で心温まるランナーの大先輩からはいろいろなことを教わっている。“走る意味や走る思いはランナーの数だけある”でも、共通していることは走ることが好きな人たちということ。それぞれの思いを尊重し共走していくことの大切さをあらためて実感した一冊だった。