「死霊」殺人事件 カッパ・ノベルス

今邑彩(著者)

• 販売会社／発売会社: 光文社/
• 発売年月日: 1994/06/30
• JAN: 9784334070946

商品レビュー

2010/10/07

不動産会社を経営している奥沢峻介は多額の負債を清算するため、妻の保険金殺人を計画する。
が、埋めたはずの妻の死体が生き返ったという電話を残し、奥沢自身も絶命してしまう。
現場は完全な密室。一体真相は？？

貴島シリーズ三作目。初出は１９９４年です。
現場はどうみても妻が生き返り、復讐したとしか考えられない状況。
とても好みの謎で、これをどのように解明してくれるのかとわくわくしながら読みました。
が、そこの真相はやや肩透かし。
あの人が絡んでいるという伏線がなかった気がしたのですが。
しかも最後まで出てくる、かなり重要な役じゃあないですか。

とはいえ、終盤の事件の構図が明らかになるあたりは面白かったです。
「やっぱり～」と思わなくもなかったのですが、軽くひっくりかえしてくれたのがよかった～。

でもそれもミステリ読みの性か、
「これだけページが残ってて、このまま終わるはずないよねぇ～」
なんて思ってしまうのが哀しいですが。
つくづく、出た当時に読みたかったですね。

貴島シリーズはあと一作かな？
本当に少～しずつ家庭の秘密が明かされていますが、これって最後には全て明かされるのでしょうか？
そして今回でてきた女刑事との関係は？