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梅崎春生 ちくま日本文学全集044
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商品詳細
内容紹介 | 内容:蜆.輪唱.Sの背中.突堤にて.春の月.ボロ家の春秋.赤帯の話.眼鏡の話.桜島.法師蝉に学ぶ.チョウチンアンコウについて. 年譜:p463~472 |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房/ |
発売年月日 | 1992/11/20 |
JAN | 9784480102447 |
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梅崎春生
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ちくま文庫 梅崎春生 「蜆(しじみ)」「輪唱(猫の話)」「ボロ屋の春秋」「桜島」など 重厚なテーマと軽妙な文章による短編集。初めて知った作家だが 凄い本だった 「何が起きても、生きることをやめない」人間を描いている *弱肉強食社会〜日本が弱いから戦争に負けた→戦争は醜いが、生...
ちくま文庫 梅崎春生 「蜆(しじみ)」「輪唱(猫の話)」「ボロ屋の春秋」「桜島」など 重厚なテーマと軽妙な文章による短編集。初めて知った作家だが 凄い本だった 「何が起きても、生きることをやめない」人間を描いている *弱肉強食社会〜日本が弱いから戦争に負けた→戦争は醜いが、生きるには 勝つしかない *生きる意志と滅亡する意志〜美しい死はない、死は無機質 蜆 *敗戦を契機に 日本が 相互扶助的な贈与社会から 競争社会へ移行した姿を描いている *硯は 戦後の日本人、競争社会下の人間を象徴? *ボタンは 偽善を象徴? 輪唱(猫の話) *道路にある猫の死骸を車が持っていって 跡形もなくなる話→火葬されて灰となった人を思い起こさせる *死=存在がなくなる を実感 Sの背中 *この世は仮の世なり〜人生は演技なり〜舞台装置が必要 *考えたり空想したりするだけで、実際見ない方がいいものが、この世にはある ボロ屋の春秋 *騙し合い、弱肉強食の戦後社会を描いている *亡びるものをして亡びよ〜こういう悲壮な心境をもって〜毎日生きている 桜島 *兵隊として過ごした〜屈辱の記憶〜自分が卑屈になっていく〜しかし もう死ぬという今になって それが何であろう *私は 私の宿命が信じきれなかった〜なぜここで滅亡しなければならないのか *私の死骸が埋まって無機質になったあとで 日本にどんなことがおきても 私には関係ない〜落ち着いて 死ぬまで 生きよう チョウチンアンコウ *チョウチンアンコウは 不要になった器官を消滅させて精巣だけの存在になる→どんなに成り下がっても、生きることだけは やめない
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著者の初読書。辞書ひきまくった。読みやすい文体ではある。『Sの背中』『赤帯の話』『チョウチンアンコウについて』が好きであり、『ボロ家の春秋』『桜島』は佳作だと思う。「赤帯」の本当の正体と行先が気になる。彼は意志が強く、お別れのプレゼントもシベリアらしく、野性的だ。愛がある。また『...
著者の初読書。辞書ひきまくった。読みやすい文体ではある。『Sの背中』『赤帯の話』『チョウチンアンコウについて』が好きであり、『ボロ家の春秋』『桜島』は佳作だと思う。「赤帯」の本当の正体と行先が気になる。彼は意志が強く、お別れのプレゼントもシベリアらしく、野性的だ。愛がある。また『桜島』の文体はきびきびしていて読みやすかった。
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初めて読む作家だけど、この人は福岡市の生まれなんですね。 p463の年譜によると、大正4年(1915)福岡市簀子町(現・中央区大手町)に生まれたとあります。 福岡市には簀子小学校というのがあって、これは中央区大手町ではなく、大手門なので、本の記載は間違いだと思う。福岡生まれではな...
初めて読む作家だけど、この人は福岡市の生まれなんですね。 p463の年譜によると、大正4年(1915)福岡市簀子町(現・中央区大手町)に生まれたとあります。 福岡市には簀子小学校というのがあって、これは中央区大手町ではなく、大手門なので、本の記載は間違いだと思う。福岡生まれではないので、断言はできないが。 梅崎春生はその簀子小学校を卒業し、修猷館中学校→熊本第5高等学校→東京帝国大学と進む。 修猷館といえば、福岡市では、福岡高校と並ぶ名門中の名門。そこから東大だから、社会のメイン・ストリートを歩くトップ・エリート。当時の福岡の人々はそう思ったし、いまでもそうだろう。 本人は、小説家というきわめて困難な道を選んだものの、そこでも立派な成果をあげ、日本の代表的な作家のひとりとして、こうやって文学全集にも納められるようになったわけである。ただ、そういう有名な作家で、しかも簀子小→修猷館という福岡度満点の生い立ちの割には、現在ではあまり知られていない作家のように思える。いままで誰からもこの人の名前を聞いたことがなかった。福岡の作家といえば、やっぱり夢野久作が有名である。 これほど知名度が低いのはなぜか、不思議な気がする。あるいは私が知らないだけなのか。サザエさんの最初の舞台が福岡というのも最近知ったばかりだし。 今度修猷館出身の人にあったら、梅崎春生を知っているかどうか聞いてみよう。 作品そのものも、なんとなく好きになれなかった。 妙に余裕めいたところがあって、それが引っかかるのかも知れない。 そう思いながら読んでいくと、「赤帯の話」「眼鏡の話」から面白くなり、「桜島」には圧倒された。戦争関連の真剣な作品の方が、私とっては合うみたいだ。「桜島」は最も初期の頃の作品で、文章が気合に満ちている。 「積乱雲が立っていた。白金色に輝きながら、数百丈の高さに奔騰する、重量ある柱であった。」 (p407 桜島) 梅崎春生は、この全集がなかったら、まず読まなかった作者の一人だろう
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