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死都物語 カッパ・ノベルス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社/ |
発売年月日 | 1992/01/31 |
JAN | 9784334029630 |
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死都物語
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商品レビュー
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1件のお客様レビュー
何故読んだかと言われれば、家にあったからなのだけれど、私はそもそもサスペンスがあまり好きではなかった。 二時間ドラマでも犯人を被害者周辺に初期段階で登場させておくのに、この小説では、ポッとでのキャラクターが犯人、ありきたりな内容の自白をする。 所轄の縄張りとか、捜査会議、地道な調...
何故読んだかと言われれば、家にあったからなのだけれど、私はそもそもサスペンスがあまり好きではなかった。 二時間ドラマでも犯人を被害者周辺に初期段階で登場させておくのに、この小説では、ポッとでのキャラクターが犯人、ありきたりな内容の自白をする。 所轄の縄張りとか、捜査会議、地道な調査など警察事情には詳しくなったが、ただ淡々と変化する状況の流れについて書かれている文章は面白味に欠けるというか、一緒になって犯人を暴こうという気になれない。 被害者の周囲の人々の推理は微妙にいい線を突いていて、それならいっそどこまでも間違った方向に突っ走ってから後で事実を警察が明るみにした方が意外性もあって良かったろうと思う。 でも、解説を読むと違う捉え方もできるのかな、と思った。 ディスコの時代は高度成長期だろうか。私は当事者でないから分からないのだが、賑やかな喧騒の中にある都会は、その実、どこまでも空虚で孤独と対峙する場所であったのは想像できる。 バブル経済という社会体制自体にも無理があった時代。社会全体が虚ろな幻想に取り憑かれる中で、誰が本物を見出し、偽物を遠ざけられるだろうか。 『マルテの手記』に関してはてんで知らないのだけれど、興味はそそられる。 長編推理小説としてでなく、何か著者のメッセージを込められたものとして読んでいたらもう少し、第一印象も違ったかなと思った。
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