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国盗り物語(後編) 織田信長
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 1991/12/20 |
JAN | 9784103097341 |
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国盗り物語(後編)
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商品レビュー
4.3
10件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
下巻は織田信長の編となっているが、実際には主人公は明智光秀で、光秀の目線から織田信長を語っている。現在放映されている『麒麟が来る』も、この作品から多大に影響を受けているのであろう。信長と光秀を、斎藤道三の愛弟子同士と捉えた司馬遼太郎の語りは大変勉強になった。 光秀は古典教養主義であり、真面目すぎるところがあり、あまりユーモアは解さない。道三亡き後、越前の朝倉家に居候しながら40歳ごろまで諸国を巡り、浪人生活を送る。志は大きく、天下をどうすれば良いのかについて考えていた。プライドが高く、己を安く売る真似はしなかったのだ。その光秀が掴んだのは、今は衰退した室町将軍とのコネであった。朽木谷を訪れ、運良く幕臣の細川藤孝と知り合った光秀は、室町幕府再興のために奮走する。やがて担ぎ上げた足利義昭だが、その保護者にふさわしい上杉謙信や武田信玄はいずれも遠方にあり、結局は伝統を重んじない故に将軍の権力を軽んじかねない信長を頼ることになる。これまでの不遇に焦燥を感じていた光秀は、信長とは肌が合わないと感じているにも関わらず、腹を決めて信長の部下になる。 武略から行政や政略まで、一流の働きを見せる光秀に対し、信長は破格の出世を与える。しかし、彼の自尊心が信長とうまくやっていけるはずもなかった。延暦寺の焼き討ちや、有名な浅井長政の頭蓋骨のお屠など、様々なところで信長にぶつかり合い、辱めを受けた。個人的なレベルで、殺してやりたいと思うほどの恨みをつのらせた。親戚関係にある濃姫をめぐる(あったかどうか分からない)微妙な三角関係も、信長と光秀の関係に影を落としていた。 信長も光秀を性格の上では嫌っていたであろうが、あくまで光秀を冷静に「道具」とみて重宝した。信長は部下の能力を見出し運用することに天才的だった。彼が作り上げた家臣制度は、従来の豪族の代表という立場の大名ではなく、皆直属の臣下だった。家臣は働きの褒美として一国を治める大名レベルになったといえども、信長の部下である限り、こき使われる会社員の境遇だったのだ。自分の領地に居座って、ゆっくりと治政に励む間もない。そんなことでもしようものなら、信長に叛逆の志ありと見なされ、滅ぼされてしまう。こういう境遇も、光秀の突発的な反逆に繋がったのだろう。
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前編「斎藤道三」と後編「織田信長」の感想をまとめて。 後編は織田信長編と言いつつも半分くらいは明智光秀編と言ってもいいだろう。 人間を機能としてしか評価できない信長に対する積年の恨みか、「狡兎死して走狗烹らる」の通りに天下平定の後に廃されるのが目に見えたか。延暦寺の焼き討ち...
前編「斎藤道三」と後編「織田信長」の感想をまとめて。 後編は織田信長編と言いつつも半分くらいは明智光秀編と言ってもいいだろう。 人間を機能としてしか評価できない信長に対する積年の恨みか、「狡兎死して走狗烹らる」の通りに天下平定の後に廃されるのが目に見えたか。延暦寺の焼き討ちや荒木村重一族への仕打ちなどに対する義憤か。 それと、いかにも拙速感のあるとこるがまた想像を掻き立てる。それだけの衝動があったのか。精神的に異常を来していたのか(戦国時代にあって通常とか異常の違いがあるとも思えないけど)。誰かに騙されたのか。 やはり本能寺の変は劇的に感じる。
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織田信長の奇人ぶりがよく知れるかなぁと思いきや、 それほどでもなく、前編のような小説仕立ての面白さにも欠け、がっかり。明智光秀に興味が持てなかったせいもあると思うが。あとがきに、「はじめは斎藤道三のみを書こうと思った」とあったので、後編は予定外でああなったのかも。
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