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立原道造と伝統詩 叢刊・日本の文学18
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立原道造と伝統詩 叢刊・日本の文学18

持田季未子【著】

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立原道造と伝統詩 叢刊・日本の文学18

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新典社/
発売年月日 1991/06/20
JAN 9784787975188

立原道造と伝統詩

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2015/06/29

立原道造は新古今和歌集の繊細で技巧的な定家、雅経、式子内親王らの歌を愛し、また西洋のリルケなどの影響もあり、新古今の本歌取り作品が溢れているとのこと。 式子内親王「ほととぎすそのかみ山の旅まくらほの語らひし空ぞわすれぬ」 定家「秋の夜のかがみと見ゆる月かげは昔の空をうつすなりけり...

立原道造は新古今和歌集の繊細で技巧的な定家、雅経、式子内親王らの歌を愛し、また西洋のリルケなどの影響もあり、新古今の本歌取り作品が溢れているとのこと。 式子内親王「ほととぎすそのかみ山の旅まくらほの語らひし空ぞわすれぬ」 定家「秋の夜のかがみと見ゆる月かげは昔の空をうつすなりけり」 雅経「いたづらに立つやあさまの夕煙里とひかぬるをちこちの山」 これが道造の価値を貶めるものではなく、魅力の謎に触れた思いがした。村、雲、水・・・などの用語が、著者によれば「現在の充足感、自足感が欠けている。夢とうつつの境おぼろな位置」とのことであり、彼の作品が具体性がなく抽象的世界のように感じられるのはそれ故か!著者は「立原にとって文学は『表現』すべき現実や自然や感情や体験の欠如を自覚することころから始まった。・・・新古今と共通しているのは喪失、さまよい、人間存在のはかなさ、漂白、不安のテーマである。それをあらわな言葉で表現するのではなく、レトリックを増殖させ、花やかさや明るさすら紡ぎだしてゆく」とまで結論づける。(P114~115)古今に比べ新古今には旅の歌が急増しているとは興味深い。道造の歌も旅愁を感じさせるものだ。

Posted by ブクログ

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