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詐欺師の饗宴 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社/ |
発売年月日 | 1990/06/30 |
JAN | 9784488405014 |
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詐欺師の饗宴
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
この作品も創元推理文庫でなければ購入しなかった。しかもこの作品は当時文庫目録には載っていたものの、どこの書店に行ってもその書影を拝めることすら出来ず、やむを得ず、御取り寄せの注文をして、ようやく手に入れた本だった。まだインターネットがそれほど普及していなかった頃の時代である。 私...
この作品も創元推理文庫でなければ購入しなかった。しかもこの作品は当時文庫目録には載っていたものの、どこの書店に行ってもその書影を拝めることすら出来ず、やむを得ず、御取り寄せの注文をして、ようやく手に入れた本だった。まだインターネットがそれほど普及していなかった頃の時代である。 私は興味を持った物は全て集めないと気がすまない性質でこれは今でも変わっていない。書店から注文の品が届いた旨の連絡を受けた時は喜び勇んで本屋に向かい、手にした本を見てなぜ入手困難だったか納得したものだ。 昔の創元推理文庫の背表紙には男の顔、猫、銃などのシルエットを模したマークが付けられており、それがジャンルを示していたのだが、本書はその昔の装丁だったのだ。だから案外この本を持っている人は少ないんじゃないかと思っている。 したがって例によってこの笠原卓という作家の前知識を全く持たず、ブランドへの信頼とまたぞろ収集癖の虫が騒いだがための衝動的な出会いだったのだが、これが思いもよらぬ拾い物だった。 その題名が示すとおり、本書の骨子は詐欺師たちのコンゲーム小説なのだが、それだけではない。手形詐欺を巡る詐欺師達の饗宴ならぬ競演に加え、なんとこういうコンゲーム小説には似つかわしい密室殺人と、通常私達が思っている本格推理小説とは一味違った趣があったのを覚えている。学生の時に読んだので、正直に云って手形詐欺の手口の件は十分理解したとは云えないまでも、最後に明かされる主人公の本当の目的なども含め、尻尾までしっかりアンコが詰まった鯛焼きのような小説だったと記憶している。数年後、同じ作家の手による『仮面の祝祭2/3』という作品を読むのだが、そのときの印象は本書を読んだ印象と全く変わらなかった。非常に堅実な筆致で、展開は地味ながらも内容は実にアクロバティックで、ロジックに徹した作品で非常に好感が持てた。 ここでの評価は当時読んだ時の感慨を基にしている。前にも書いたように当時学生だった私は本書を十分理解できたわけではないために、このような評価に落ち着いた。その後、私も『ナニワ金融道』や『クロサギ』といった書物(マンガかよ!)や昨今の振込め詐欺に代表される様々な詐欺の実態を知り、以前読んだ時とは知識の量が違っているので、もっと評価は上がるかもしれない。本書はそういう意味では再読の必要がある作品だ。 ところで東京創元社はかなり昔に単行本で上梓した同氏の続編『詐欺師の紋章』を未だに文庫化していない。作品の出来はわからないが、ぜひとも文庫化してほしいものだ。
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イメージ参照(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/4909029.html) 「闇からの遺産」を加筆・改題
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http://twitter.com/#!/blue_airship/status/9970205220409345
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