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夜の光に追われて 講談社文芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 1989/09/10 |
JAN | 9784061960541 |
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夜の光に追われて
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平安時代の文学作品である『夜の寝覚』の物語を著者が語りなおすパートと、『夜の寝覚』の著者にあてて、子どもをうしなった悲しみを語る手紙のパートが、交互に連ねられている作品です。 『夜の寝覚』の物語では、太政大臣の娘である珠姫が、姉の冴姫の夫である宗雅と一夜の契りを結び、彼の子を宿...
平安時代の文学作品である『夜の寝覚』の物語を著者が語りなおすパートと、『夜の寝覚』の著者にあてて、子どもをうしなった悲しみを語る手紙のパートが、交互に連ねられている作品です。 『夜の寝覚』の物語では、太政大臣の娘である珠姫が、姉の冴姫の夫である宗雅と一夜の契りを結び、彼の子を宿すことになります。事態が姉に露見してしまうことを恐れた彼女を、兄の通忠や乳母のことねが支えますが、珠姫の憂慮は深く、やがて父は玉姫をずっと年上の信輔のもとに嫁がせます。信輔は珠姫を大事にあつかうものの、彼女は女の身の不幸にうち沈みます。 『夜の寝覚』の著者は、菅原孝標女だという説があります。『更級日記』にしるされているように、『源氏物語』をはじめとする文学に心を惹かれる少女時代を送った彼女は、当時の貴族社会に生きる女性たちが被っていた苦悩を被る人生を送ることになりました。時代はまったくちがうとはいえ、みずからが産んだ子どもに先立たれるという女性の不幸に際会した「私」は、みずからの乱れる心のうちをさらけ出しつつ、文学作品にえがかれた女性たちの境遇に深い共感をいだきます。 物語の最後では、『夜の寝覚』の登場人物たちの会話に現代の「私」が参入するという、非常にきわどい試みがなされています。平安時代と現代、あるいは文学と現実の境界を越えた共感が読者に実感されれば、著者の試みは成功したといってよいのかもしれません。
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