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警察庁国際刑事課 ケイブンシャ文庫
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警察庁国際刑事課 ケイブンシャ文庫

樫原一郎【著】

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警察庁国際刑事課 ケイブンシャ文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 勁文社/
発売年月日 1987/03/15
JAN 9784766905151

警察庁国際刑事課

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2020/02/02

樫原一郎(1919-2004)氏の生誕100年といふことで、こんな本を。と思つてゐたら年越ししてゐました。しかも既に2月。間抜けであります。 抒情豊かな『梨の花』とうつて変つて、まことに柔らかい読物でございます。そもそも何故本書が我家にあるのか。その昔、父が書店の文庫本売場で、「...

樫原一郎(1919-2004)氏の生誕100年といふことで、こんな本を。と思つてゐたら年越ししてゐました。しかも既に2月。間抜けであります。 抒情豊かな『梨の花』とうつて変つて、まことに柔らかい読物でございます。そもそも何故本書が我家にあるのか。その昔、父が書店の文庫本売場で、「梶山季之」の本をがばつとまとめて購買したのですが、その中に「樫原一郎」の本が一冊混ざつてゐたのです。そもそも父はかういふ事に無頓着で、よく確認もせずに購入するので家には同じ本が色色あります。上下巻を揃ひで買つた心算が、実は上巻を二冊買つてゐたとか。 まあいい。文庫本カヴァーの紹介文では― 銀行のコンピューターシステムを悪用、大金を詐取し国外へ逃亡した女性を追って影山竜一警視はニューヨークへ飛んだ。男に唆され、利用され、そしてNYの暗黒街に捨てられた女の足取りを執拗に追う警視......。年々国際化する犯罪に対応すべく新設された警察庁国際刑事課全容を、警察機構に精通した著者が現わす迫真のドキュメント小説。 といふことになつてゐます。 国際刑事課といふのは、ここでは海上保安庁の下部組織ではなく、警察庁の中の一部隊らしい。国際刑事警察機構(ICPO)のことでせうか。まあリアリティはそんなに必要ないのかもしれませんが。 とにかくここに属する影山竜一警視の活躍が描かれる娯楽作なのです。この人、ニューヨーク市警に出向して、詐欺容疑で海外に高飛びした日本人女性を捜索するのですが、その顔の広い事。どこでも「リュウ」で通じます。実に都合の良い設定で、なほかつ頭脳明晰にして腕ッぷしは強く、活劇も得意。女性にも強い。ゴルゴ13並であります。 結局、この詐欺女性は御用となり罪を償ふ事になりますが、より巨悪な男どもの餌食になつた面もあり、やるせない最後となりました。まあ、警察小説といふよりも官能小説の側面が大きいですな。なにしろ供述調書の記述に、「ごめんよ。君の小猫が、あまりにも素晴らしいんで、我慢できなかったんだ―」などといふ赤裸々な会話がポンポン出てきます。まあたまにはこんなのも良いけど。 ところで、作中にニューヨーク市警の驚くべき腐敗ぶりが開陳されてゐますが、これは事実なのでせうか。俄には信じ難いけれど、わたくしがウブなだけですか?

Posted by ブクログ

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