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レオナルド・ダ・ヴィンチ(下) 神々の復活
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レオナルド・ダ・ヴィンチ(下) 神々の復活

ドミートリイ・セルゲーエヴィチメレシコーフスキイ【著】, 米川正夫【訳】

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レオナルド・ダ・ヴィンチ(下) 神々の復活

定価 ¥3,520

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 1987/02/28
JAN 9784309200927

レオナルド・ダ・ヴィンチ(下)

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商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

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2022/06/19

弟子は増えていくけれども、ある者は離反し、ある者は自らを追い詰め、自身の命を絶ってしまう。有り余る才能故にチヤホヤされる一方で、要するにただ利用され続けているだけであり、誰も自分を理解してくれない。そんななか、ある女性と、ある少年とは心を通わせることができる。さみしくも強い人だな...

弟子は増えていくけれども、ある者は離反し、ある者は自らを追い詰め、自身の命を絶ってしまう。有り余る才能故にチヤホヤされる一方で、要するにただ利用され続けているだけであり、誰も自分を理解してくれない。そんななか、ある女性と、ある少年とは心を通わせることができる。さみしくも強い人だな、という読後感でした。

Posted by ブクログ

2020/08/27

フランス軍の行軍によりモーロ公の領土は奪われ、ダ・ヴィンチが16年かけて作った巨像も打ち壊される。さらに『最後の晩餐』の絵にも劣化が見られる。それによりダ・ヴィンチは生きた人間の世界との糸が途切れて、更に孤独な人間になっていった…。 反キリストの法王と呼ばれたアレクサンドル6世...

フランス軍の行軍によりモーロ公の領土は奪われ、ダ・ヴィンチが16年かけて作った巨像も打ち壊される。さらに『最後の晩餐』の絵にも劣化が見られる。それによりダ・ヴィンチは生きた人間の世界との糸が途切れて、更に孤独な人間になっていった…。 反キリストの法王と呼ばれたアレクサンドル6世、そしてダ・ヴィンチが仕えることになるアレクサンドル6世の息子のチェーザレ・ボルジア、そのチェーザレに惹かれるニッコロー・マキャベリ、息子のようなでしのフランチェスコ、絵画の競争者のミケランジェロ、ダ・ヴィンチを慕うラファエロ、運命のようなモデルのジョコンダ夫人。 ルネサンスといいながらも残酷な魔女狩りや国同士の戦闘、枢機卿や法王たちの権力闘争sが起こる時代で、ダ・ヴィンチは主君をモーロからチェーザレに代わり、名ばかりだがルイ12世の宮廷画家となり、法皇となったレオ10世の出身であるメディチ家のもとに行き、晩年はルイ12世からフランス王座を受けたフランソワ1世に雇われる。 アレキサンドル6世とチェーザレのボルジア親子の書かれ方はなかなか興味深かったけれど、歴史上においては結局退場していく。 そもそも「ローマ法王の息子」ってものすごく矛盾した存在なのだが、当時はどうしていたんだ。建前上は甥と姪としていたようだが、結局権力がものを言ったというか、「お偉方のやることに口出ししちゃなんねえ」ということだったのか。 そしてダ・ヴィンチはチェーザレのことを「何物をも知らず、かつ愛さないために、あらゆることを敢行する人間」というが、彼の言う自由な人間とはそれとは反対に「知り、かつ愛するがゆえに、敢行する人間であり、こうした自由な愛によってのみ人間は善も悪も、天も地も、いっさいの障壁も、地上の限界も、いっさいの重みの征服して神の如くなり得る」と評している。 ラファエロとの絵画作成の違いは、 ラファエロは絵を書くときは何も考えないほうがうまくいく、というのに対して、 ダ・ヴィンチは感情と理知を一致させようとか愛と認識を完全に調和させようとか絵画に表したいというものがあるということ。 なお、この時期の三人の年齢は、ダ・ヴィンチ52歳、ミケランジェロ29歳、ラファエロは21歳。 しかし仕事が早くて財産を貯蓄したミケランジェロ、法王の庇護のもと貴族の身分を手に入れてゆくラファエロとは違い、ダ・ヴィンチは放浪を続けてゆくことになる。 またダ・ヴィンチの生い立ちや家族のことも書かれているが、私生児として生まれて父が死んだ後は異母兄弟たちと財産争いの裁判を起こす。ダ・ヴィンチは仕事でも家庭でも孤独な人だったようだ。 そんな中で心を通わせたのは、まずはモナ・リザのモデルであるモンナ・リーザ・ジョコンダ(※モンナは女性に対する親し身を込めた呼びかけ)。このジョコンダ夫人とは、ただ画家とモデルという間ではあったけれども心が通じ合い、ダ・ヴィンチが一生涯の間すべての作品において探し求めていた美の反映を彼女の顔に発見した、というくらいにのめり込んでいる。 そして弟子たちも実在の弟子たちをモデルにして、天才気まぐれ貧乏放浪者のダ・ヴィンチと、それを理解しようとする弟子たちとの人間性を書いている。 ダ・ヴィンチが残した発明品として、観象儀、地球儀、四分儀、ガラスのレトルト、蒸留壜、光の法則研究のためのガラス製人間の目玉、音の研究のための音楽機材、潜水鐘の模型、会場を陸地と同じようにある草木の尖った船形スキー、解剖図、武器の見取り図…。あらゆる方向に才能があったばかりにむしろ錬金術師と言われたり(錬金術師のインチキを暴く立場だったのだが)、本人の集中力が散乱していたり、パトロン選びが今一つだったりと、実用化にはなかなか向かなかった。 ダ・ヴィンチはずっと手記をしたためていたのだが、それはまるで読者と会話をしているような体裁だったという。しかしダ・ヴィンチの書いた物は、生前には印刷されることはなかった。それらは最後の秘蔵っ子的弟子であるフランチェスコの手に残され、ダ・ヴィンチの死後になって印刷されたということのようだ。

Posted by ブクログ

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