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戦艦大和の運命 英国人ジャーナリストのみた日本海軍
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 1987/08/20 |
JAN | 9784105198015 |
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戦艦大和の運命
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
原題の「GLORIOUS WAY TO DIE」そのままに、元英国海軍軍人の経歴を持つ英国人ジャーナリストが、戦艦大和の最後を、極めて好意的に書き記しています。(勿論、この軍事的には意味のない。手段と目的が逆転している水上特攻を企図した海軍上層部に対しては、極めて低い評価となっています) その悲劇的な結末について、英国人の感性は日本人と近しいモノがある様だ。 しかし、大和が撃沈された海戦において 戦艦大和の死者3063名、護衛部隊の死者1187名 対して米側の損害は10機。死者12名 この数字が軍事作戦としての評価を残酷に物語っている。
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◆アジア太平洋戦争に加わったイギリス軍人が、日本海軍の象徴たる戦艦大和の最期を旗印に、日本海軍の他国との相対的差異や特徴、残念な部分に鋭く切り込む労作ノンフィクション◆ 1987年(原本1981年)刊。 著者は英ABCラジオ香港特派員。 第二次世界大戦の組織戦の終幕・沖縄戦...
◆アジア太平洋戦争に加わったイギリス軍人が、日本海軍の象徴たる戦艦大和の最期を旗印に、日本海軍の他国との相対的差異や特徴、残念な部分に鋭く切り込む労作ノンフィクション◆ 1987年(原本1981年)刊。 著者は英ABCラジオ香港特派員。 第二次世界大戦の組織戦の終幕・沖縄戦。日本海軍最後の艦隊として沖縄に出撃した戦艦大和他は、沖縄戦の序盤の数日後、日本近海で海の藻屑と消え、多くの将兵が戦死した。 本作は、アジア太平洋戦争に参戦した英海軍軍人が日米双方の資料を駆使し、大和出撃の模様を記した英書の日本語版である。 特攻作戦、大和の出撃の意義(無意味さも)、作戦決定過程と将兵の立ち位置や感情を淡々と論じる。米軍のそれも叙述スタイルは同様。 全体的に特異な記述はなく、個人的にも新奇性は乏しい。その意味で、日本人が書いたのならば意外性はないが、イギリス人が英文で刊行したこと自体には驚きを隠せないところだ。 根気よく、広く調べたなぁという感じさせる部分が多いからだ。 勿論、独自性の部分も見受けられる。例えば、アジア太平洋戦争における潜水艦作戦とその建艦思想、戦中での変化の日米間離隔の点は、なかなか日本の類書を見ないところだ。 特に「証言私の昭和史⑶」にもあった潜水艦による米国本土空爆と、その夢の再現ともいうべき伊400型潜水艦の建造。これがまさに日本の特徴なのだ(短所でもある)。 実のところ開戦時においては、日米とも脆弱であった商船輸送とその護衛、攻撃シフトに関して、開戦後直ちに手当てをし、攻撃・防禦・隻数とも充実させた米軍と、先の攻撃型潜水艦建造に血眼になり、既開発の商船攻撃用の最高水準の小型高速潜水艦が数隻に止まった日本。 そして、先の伊400型は、その建造目的の遂行はおろか、殆ど戦果らしい戦果を上げないまま敗戦に至ったこと。 この日米の離隔を、大和発見の第一報が日本近海警衛にあたっていた米潜水艦によるとの挿話と絡めて展開するのは、十分納得できる。 なお、本書の叙述の中心の期間は、関連事項と前提事項を除き、大和出撃の1945年3月28日から、沈没の翌日の4月8日まで。つまり、最期・最後・沈没・戦死などといった、感傷を生んでしまう部分は兎も角、米軍が終結宣言を出した7月2日は元より、日本軍の組織的抵抗が終結した6月末よりも遥かに早い時期の戦闘であり、沖縄戦の枢要からは遠く離れた悲劇という印象はそのまま。
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