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おかめ笹 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2002/07/11 |
JAN | 9784003104194 |
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商品レビュー
3.6
7件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分の画才の乏しさを思い知って、内山海石先生の家に出入りすることで身を立たせている主人公や、問題ばかり起こすドラ息子の翰等々… 登場人物一人一人に欠点や醜さがありながら、清々しいところが大正時代を背景に愉快に描かれていた。 特に翰は、非常識ではあるが言い得て妙なところもあり、嫌いにはなれない人物だった。 現代では考えられない大正時代の日常や、花街の描写を想像することができて面白かった。
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作者も端書きで述べているとおり、タイトルは特にストーリーを強く反映したものではないが、何ともキャッチーなタイトル。 主人公は特にこれと言って取り柄があるわけではなく、どちらかというと世間的にはややズレた感じがあるが、心底は優しく常識的な人物。 その人物が主家の子息を世話するうちに...
作者も端書きで述べているとおり、タイトルは特にストーリーを強く反映したものではないが、何ともキャッチーなタイトル。 主人公は特にこれと言って取り柄があるわけではなく、どちらかというと世間的にはややズレた感じがあるが、心底は優しく常識的な人物。 その人物が主家の子息を世話するうちに出世するという、いわばハッピーエンドのストーリーだが、花街の様子が面白く描かれていて、それが一つの花になっている。 非常に読みやすい一冊。
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1920(大正9)年刊、永井荷風の長編小説。 『腕くらべ』の次に書いたもので、実に好対照をなすものとして比較されてきたようだ。 本作は荷風が得意とする季節ごとの風景の美しい描写は無く、その分ひたすら人物描写やストーリーテリングに没頭している。ゾラのような小説構成を狙いつつ、社...
1920(大正9)年刊、永井荷風の長編小説。 『腕くらべ』の次に書いたもので、実に好対照をなすものとして比較されてきたようだ。 本作は荷風が得意とする季節ごとの風景の美しい描写は無く、その分ひたすら人物描写やストーリーテリングに没頭している。ゾラのような小説構成を狙いつつ、社会風刺に注力し、全体に「滑稽小説」を目指したコメディだ。荷風の「あとがき」に詳しく制作意図が記されており、確かに笑えるような喜劇となっている。 風景描写が控えめであるとは言え、いつもの含蓄がありながらどこか親密な感じのする、江戸戯作文学にも連なった情趣豊かな文体は健在で、私にはこの荷風の文体がどうにも好ましく、やはり読み始めるとスッと引き込まれていくのを感じる。難しい熟語もあるにも関わらず、どこか平易さがあり、かつ、明るい。この文体で生き生きと人間を描いていく荷風の小説ストリームは、私はモーツァルトの音楽のような親密さだ。 本作ではとりわけ風刺を込めているので、矮小な人物たちを手厳しく評する箇所も沢山あるのだが、にも関わらずとげとげしいわけではなく、トーンは相変わらず明るく透明だし、人間を突き放して書く「冷たさ」は感じられない。どこかに優しさがあるような気がする。その点、エミール・ゾラとの資質の相違が際立つ。 後半は特にドタバタコメディのようになり、出来事の連鎖が錯綜していくのが、まるでシェイクスピアの生き生きとした喜劇のようでもある。偶然の連なりで主人公が幸運を手に入れる大団円も気持ちが良い。 実に楽しませてもらった快作だった。私はこれが好きだ。
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