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だれが広沢参議を殺したか 文春文庫
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だれが広沢参議を殺したか 文春文庫

古川薫【著】

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だれが広沢参議を殺したか 文春文庫

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商品詳細

内容紹介 内容:だれが広沢参議を殺したか.狼群消ゆ.遺書と牢名主.討賊始末.橋を渡ってくる灯.女体蔵志.塞翁の虹.走狗
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 1987/07/10
JAN 9784167357047

だれが広沢参議を殺したか

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2020/03/21
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R2.3.20~R2.3.21 (あらすじ) 明治4年、参議広沢真臣が惨殺された事件の容疑者は逮捕されただけでも百名を超えたが、迷宮入りとなった。事件当時、木戸孝允犯人説の風評が広まったが、百年後、木戸孝允は有罪か無罪かの模擬裁判が開かれた。興味ある歴史裁判を描く表題作の他、「走狗」「女体蔵志」「塞翁の虹」など直木賞候補作三篇を含む歴史小説。 (感想) 長州中心の幕末エピソード歴史短編。 面白かった!これ、古川薫さんの最初期の頃の作品なんですね…。へぇ~。 全体的に切ない終わり方の物語が多いです。 1)だれが広沢参議を殺したか(★★★☆☆) まったく知らないエピソード。 ストーリーは「あらすじ」の通り。 知的興味としては面白かったけど、物語としてはこの話が一番ピンと来ませんでした。むしろ、この肩すかし感が狙いだったのかなとも思いました。 2)狼群消ゆ(★★★★★) まったく知らないエピソード。 冒頭の描写。1月下旬、暗く寒い九州北部の田の畦道を行く浪士の一団が、雲の隙間から射す日の光を避けるように駆け出し枯草の土手を駆け上がるシーン、想像できて良い◎。 正体不明の一団は、陰浦藩城下で宿をとるが、怪しんだ市民の通報で盗賊改め方、尾中四郎左衛門が動く。 衝撃の展開に一気に読了。 3)遺書と牢名主(★★★★☆) 吉田松陰が処刑される直前の牢の中でのエピソード。 松陰の入牢としては、萩の野山獄の物語はひとつふたつ読んだが、伝馬町の方は初めて。 吉田松陰が処刑か遠流か(死か生か)の狭間で揺れ動く心の機微が描けていてよい。どちらかというと一途に死を覚悟していたように思っていたが、なるほどこういう心境だったのだろうなと考え直させられた。 しかし、死を覚悟したあとは、彼のすべてを後世に託すため、「留魂録」をしたためる。 オチも良かった! 4)討賊始末(★★★★★) 下関に住みながら、全く知らなかったエピソード。 江戸時代末期、滝部町における、浪人・枯木竜之進の一家4人殺傷事件と、遺族・登波の復讐物語。 吉田松陰が生まれる前の事件だが、彼は登波の執念に心酔し、晩年の本人に取材し、この事件を詳細に記録しており、その記録をもとに物語は構成されているようだ。 殺傷事件と復讐劇の動機が、この物語の要点。 人間って、こうだよね…と妙に悲しく考えさせられる話でした。 5)橋を渡ってくる灯(★★★★☆) 第二奇兵隊士、立石孫一郎の浅尾藩襲撃の物語。 この話も全く知らず…。 奇兵隊がもつ藩政府への不満を、自己の復讐のために利用した奇想天外な男の物語。清河八郎なみの策士ですね。古川薫さんの描写力で一気に読みぬきました。 これまた、最期のシーンが余韻があって良い。 6)女体蔵志(★★★★☆) 日本で初めて女性を腑分けした萩藩医、栗山孝庵の挑戦と苦悩の物語。挑戦と苦悩といっても、ターヘルアナトミア翻訳における杉田玄白のような純粋なものではない。日本初の女性解剖という名声を得るため、正しい心を捻じ曲げてしまったという苦悩である。 またこの物語は、現存し秘匿されている「平賀オビィの解剖図」が栗山孝庵のその腑分け図なのか、という2つ目の物語も並行させながら結末を迎える。 7)塞翁の虹(★★★★★) 最期の岩国藩主「吉川経幹」の物語。 というか、吉川家って長州の支藩ではなかったんですね、知りませんでした…。徳山藩や長府藩と同じく岩国藩だと思っていました。 吉川家は、関ヶ原の折、よかれと考え、毛利本家に徳川と通じる道を歩ませた。が、結果として長門周防に減封させられたため、江戸時代を通じて毛利本家とどうしても距離をおかれていた。 その吉川家末裔が幕末に何を考えどう動いたか。 そこに焦点を絞った物語。 8)走狗(★★★☆☆) 長州出身の尊王の志士、大楽源太郎の物語。 大楽源太郎…名前は聞き覚えがあるな…大村益次郎を斬った男だっけ…と思いながら読み進めました。 なるほど、大村益次郎を斬った、神代直人の師匠でした。 大楽源太郎は、優れた儒学者であり、維新の志士で冷泉為親を斬った暗殺者でもあった…。この時代普通だったのかもしれませんが、なかなかキャラが掴みにくいですね。心にメモしておきます。

Posted by ブクログ

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