妖しの糸、運命の月 アクアノベルズ

嶋田純子(著者)

• 販売会社／発売会社: オークラ出版
• 発売年月日: 2004/06/23
• JAN: 9784775503348

商品レビュー

2010/05/28

糺神社の宮司は神社に…

[文庫ＯＦＦ]

糺神社の宮司は神社に仕える神人と契りを結ばなくてはならない。遼は、躰の弱い兄に替わって宮司となり、崇島と結ばれた。しかし、かつて兄と結ばれていた崇島は、今でも兄を想っており自分を抱くのは義務からだと感じ揺れる。ある日、神社に、人形供養をして欲しいという相談者が来た。兄と共に調査を始める遼だが、そこには危険な罠が糸のように張り巡らされていた。／上下巻ぐらいで書いても良かったかな？設定も展開も面白く、話しもまとまっているのですが、キャラが個性的でとても魅力的なので、もうちょっと個々事情や気持ちを詳しく書いてく

2011/10/16

　糺神社の跡継ぎ、桐沢遼と、宮司に従い守る一族の長・崇島とのお話。
　ちょっとした時代錯誤系のファンタジーですね。

　遼と崇島は昔から決められた掟により特別な関係を結ぶ事になっていて……というような話。
　あらすじには書いてなかったんですが、実は、遼には兄が一人居て、元々跡継ぎはその兄で、だから当然、崇島と特別な関係を持っていたのもその兄だった……というような裏があって。
　遼が崇島を兄から奪ってしまった形になり、ますます遼を苦悩させてしまっている……と。

　多分、言っちゃいけないと思うんですけど、この環境下で今までどうやって、跡継ぎを残してきたの……？　とか、いろいろ思うんですよね。
　本当はそこは、気付かないふりで無視をするところなんだと思うんですけど……。

　割と設定を楽しむ話なんだと思うんですけど、ちょっと最後まで崇島の本心がわかりにくかったのが、個人的にはうーん……かも、しれません。
　いや、最後にはちゃんと言葉にしてるんですけど、だからと言って本当は遼の兄の事をどう思ってたのか……？　とか、いろいろ考えちゃうんですよね。
　余計なお世話でしょうけど（苦笑）。

　結局は、崇島が二度おいしいだけの話なんじゃ……？　と、うがった見方をしてしまったり……。

　多分、これは設定を楽しむ話なんだろうなー……とちょっと思いました。
　悪くはないんですけど、個人的にはそんな好きな話じゃなかったかなー……と、思います。