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カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険
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カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険

マイケル・シェイボン(著者), 菊地よしみ(訳者)

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カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険

定価 ¥2,640

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2001/11/30
JAN 9784152083791

カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険

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商品レビュー

3.5

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2026/04/10
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圧倒的な文章力と構造で読ませる、まさに天才的な作品だった。 ユダヤ系の青年ジョセフ(ジョー)と従弟のサム(サミー)が出会い、コミックを共に生み出していく物語。ジョーはローザと出会い、彼女は彼の子を身ごもる。一方サミーは自らのセクシュアリティに気づき、トレーシー・ベーコンとの関係を深めていく(作中の描写から、私には恋人関係として読めたしかしトレーシーは戦死する) ジョーの弟トーマスがナチスからの逃亡の途中で命を落としたことをきっかけに、ジョーは戦争へ向かう。残されたローザは堕胎を考えるが、サミーが彼女と子どもを引き受け、二人は結婚する。やがて負傷したジョーはニューヨークへ戻り、成長した息子トミーと対面することになる。最終的にローザとジョー、そしてトミーは「家族」として再び結び直され、その過程でサミーは静かに家を出る。だが彼が残した名刺には「カヴァリエ&クレイ」とあり、二人が再び創作のパートナーとなる可能性が示されている。 この作品で特に印象的なのは、サミーとローザの関係の描かれ方。 それは子どものための結婚であり、社会的なカバーであり、同時に情や親密さも含んだ、ひとつに定義できない関係として提示される。あえて明確に語られないことで、その曖昧さ自体がリアルに感じられる。 ただしサミーの感情の中心は明らかにジョーにある。ジョーは彼にとって、欲望であり、創作のパートナーであり、人生そのものを変えた存在。ローザは大切ではあるが、「現実を成立させるための関係」であって中心ではない。 サミーは、自分の欲望・愛・社会的役割を整理しきれないまま生きている。その曖昧さが、結婚や人間関係の形にそのまま現れているように思える。そして彼は、ジョーを愛しているからこそローザとの関係を選び、ジョーが戻ってきた後は、関係の歪みを察知して身を引く。愛しているから一緒にいるのではなく、愛しているから離れる——その選択が、この物語に静かな余韻を残している。 だからこそ、サミーの物語をもっと読んでみたかったとも思う。もし彼の視点が描かれていたなら、ローザとの関係の実態や、ジョーへの感情の揺れ、「普通」を演じ続けることの疲労といったものが、より生々しく立ち上がってきたと思う。だけど同時に、その余白があるからこそ、この作品の美しさが成立しているのかもしれない。 4.5

Posted by ブクログ

2005/09/07

1939年、ニューヨークに暮らすサム・クレイの元に、従兄のジョー・カヴァリエがやって来る。 彼は、ナチスが迫るチェコから一人で逃れてきたのだ。 ジョーの画才を知ったサムは、金が要るという彼に、ある仕事を思いつく。 サムは、パルプ雑誌や誕生間もないアメコミが好きで、 二人で新たなヒ...

1939年、ニューヨークに暮らすサム・クレイの元に、従兄のジョー・カヴァリエがやって来る。 彼は、ナチスが迫るチェコから一人で逃れてきたのだ。 ジョーの画才を知ったサムは、金が要るという彼に、ある仕事を思いつく。 サムは、パルプ雑誌や誕生間もないアメコミが好きで、 二人で新たなヒーローを創り出そうというのだ。 その名は、あらゆる束縛から人々を開放する超人マジシャン、エスケーピスト! 雑誌は売れ、ラジオドラマ化、映画化と、二人のコンビで順調に見えたが、 大戦の影が二人を引き裂くことに…… ピューリッツァー賞受賞の小説なんて初めて読みましたわ。漫画はあるけど。 アメコミ黎明期からメディアの拡大、そして魔女狩りまでの時代を横軸に、 ジョー・カヴァリエの世界各地での冒険とサム・クレイのアメリカでの日々を描く。 あとがきによると、翻訳は、作者による海外用の縮約版だそうだ。 原著は3倍くらいあるらしく、そのせいなのか、結構時代が一気に跳ぶ。 原著の情報は全く知らないんだけど、 よくある家族の年代記っぽく、まるまる十数年間のことが細かく書かれていたり、 サムの様子も詳しく描写されていたりするのかな? 翻訳版は、ジョーがメイン。 アメコミのことも削られてりして…… ただ、その分、さくさく読める。 悪くいえば、ダイジェスト風。 帯には映画化決定(2001年現在)ってなってるけど、確かに映画っぽいかも。 個人的には戦時中のアメリカの様子とか、 ラストのアメコミ暗黒時代、ドクター・ワーサムのこととか詳しく読みたかったなぁ。 原著がどうなってるか分からないから、なんとも言えないけど。 栄光と挫折、っていうほど落ちぶれる感じもないから、イマイチ読後に残らない。 それを感じるより先に場面がどんどん進んじゃうんだよね。 アメコミ部分は面白かったけど。 ちなみに、作中のヒーロー、エスケーピストはスピンオフして、Dark Horseからコミック化されてます。

Posted by ブクログ

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