歌垣の王女 小説推古女帝

豊田有恒(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 1996/03/05
• JAN: 9784062079440

商品レビュー

2015/02/13

歴史に残っている日本最初の女帝：推古天皇を題材にした物語。
かなり調べて書かれた小説だと思う。
今は蘇我家渡来人説は否定される傾向にあるけれど、当時は渡来人説が基本だったんだろうし…。

ただ、若い女性は苦手な話かも…。
歴史好きのおじさんが好みそうなお話でした。
なぜなら、主人公が仲間や派閥を手にしていく過程が、すべて卓越した美貌を持つ女としての「肉体」を使ってのことだから…。

行為自体をムダにエロチックに描いているわけではないけれども、嫌悪する人は嫌悪するかもしれない。
当時の女性が政治的な力を手にするためには、ある意味濃い絆で結ばれている必要があったのかも…とは思うけれどね。

その辺が大丈夫な人であれば、どういう過程で推古天皇が誕生し、聖徳太子は天皇の位につかなかったかという一つの説を物語として楽しむことができるでしょう(笑)
説としては面白かった。
エロが難しかった…です。