ヴィヴァ！イタリアの職人たち 神の指をもつ人々の物語

松山猛(著者)

• 販売会社／発売会社: 世界文化社/
• 発売年月日: 1995/11/01
• JAN: 9784418955220

商品レビュー

2010/10/11

15年くらい昔の本なので、今はまた状況とか変わってしまっているかもしれないのですが（お金の単位がリラとかだし）一応紹介。
カラー写真がたくさん収録されていて、文章も読みやすいです。
それにしても思ったのは、職人さんの情熱に洋の東西はあんまり関係ないなあということ。
著者は京都出身で、おそらく身近に伝統工芸の職人さんを普通に見かけるような環境で育ったのでしょう。イタリアの職人さんへの視線が、例えば知り合いの大工さんの腕を褒めるときのように親しげで、良い雰囲気でした。
イタリアの伝統工芸だからと、必要以上に賛美しない姿勢は良いと思います。
職人の仕事というのは、本来そういう評価を受けるべきではないでしょうか。
必要以上に賛美されるようになれば、彼or彼女はもう職人ではない気がします。それは作家です。
でも実際、「職人」と「作家」の線引きは難しいんですけどね。
ところで京都の職人と北イタリアの職人は似てるんでしょうかね。歴史と伝統と必要以上に華美な装飾が特徴という意味で。