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時代の風音

堀田善衛, 司馬遼太郎, 宮崎駿【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ユーピーユー/
発売年月日 1992/11/10
JAN 9784946432705

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商品レビュー

4.3

5件のお客様レビュー

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2020/12/04
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堀田善衛、司馬遼太郎、宮崎駿の三巨匠の鼎談。約三十年ほど前のものだから内容が古く、現代にはそぐわない話題も沢山ある、が、国の成り立ちや宗教についての見解など興味深い意見も散見され、なによりその知識量に驚かされる。我々はあらゆる国々の歴史や文化を、それぞれ固有のものとしてぶつ切りで捉えがちだが、全ては繋がっていて無関係なことなどなにもなく、よって日本の歴史小説を書くため、あるいは日本という国を客観的に捉えるため、巨匠たちは必然的に、繋がる方々の世界へと触手を伸ばしていかなければならなかったのだろう。私は常々、キリスト教圏の文学は聖書を読まなければ真に理解はできないだろうなと思ってきたが、歴史を知る、文化を知る、という手段もあるのだと、目から鱗が落ちた。 にしても先輩二人の宮崎さんへの無茶振りが面白い。たしかにご希望通りのアニメーションができたら素晴らしいし面白いだろうけど、、、宮崎さんのタジタジ具合よ。全体的に先輩二人とその二人の話を聞く後輩、という図式が心地良かったです。 以下特に印象に残った話題。 ・ロシアはほとんど商売というものを個々に一生懸命やったことがない。重要な単語はイスラム系の言語から導入された。自分たちが商品経済の中にいたことがないから、もし資本主義になったとして、最悪の資本主義国になりかねない。 ・ドグマで支配するのは大領土国家の一つの型。今の中国とロシアは、宗教が社会主義に挿げ替わっただけ。 ・あの平和の人トルストイが「セヴァストポリ物語」で「征服は悪い、しかし結果はよかった」と書いている!!! ・徴兵制を開発したのはナポレオン。それまでは傭兵制が主だったため、より安価で強制力のある戦争ができるようになった。 ・ヨーロッパ人には二種類ある。一つは上層階級で親戚がヨーロッパ中におり戦争を嫌う(困る)コスモポリタン。もう一つは中産階級から下のナショナリスト。ヒトラーを支持したのはこの人たち。 ・イギリスの王室はドイツのハノーバー家からきたプロテスタントの人たち。だから日本の皇室とイギリスの王室に対するそれぞれの国民の捉え方も根本的に違う。 ・信長と秀吉の主従関係の中身は請負制。 ・古い薩摩家中では"冷えもんとり"という奇習があった。ユニークさというのは、世間という普遍性に照らしてのユニークでないと理解できない。 ・ガウディのサグラダ・ファミリアはこの当時不法建築。2018年に許可が出ている。 ・国際化というのは日本の中の国際化であって、日本人が積極的に外国へ行くことではない。近所在住の半分が外国人になる、そういう国際化が実現するかもしれないということ。 ・日本は十三世紀の鎌倉幕府成立からすでに脱アジアだった。その後一度もアジアであったときがない。 ・ジャガイモがヨーロッパ人を救った ・「なにもウイスキーまで作らんでいいじゃねえか、おれたちはね、日本の酒作ってないよ」 ・パリの街全体を見わたして、「これはみんな減価償却ずみだな」と言う共同通信の社長。

Posted by ブクログ

2018/03/07

国の成り立ちや宗教の話なんかが興味深かった。 それにしても、ものすごい人たちだなぁ… 宮崎駿さんが 「先輩方、教えてください!」みたいな感じなのがまた良い。

Posted by ブクログ

2018/02/15

ヨーロッパ人というのは、大雑把にいえば二種類ある。 一つは貴族を含む上層階級で、親戚がヨーロッパじゅうにいる。ベルギーにもぼんにもアムステルダムにも、パリにもジュネーブにもいるという、そういう仕掛けになっている連中です。こういう連中は、戦争がおこると困るわけです。インターナショナ...

ヨーロッパ人というのは、大雑把にいえば二種類ある。 一つは貴族を含む上層階級で、親戚がヨーロッパじゅうにいる。ベルギーにもぼんにもアムステルダムにも、パリにもジュネーブにもいるという、そういう仕掛けになっている連中です。こういう連中は、戦争がおこると困るわけです。インターナショナリストというより、むしろコスモポリタンです メージャー首相は、貴族階級でなく、サーカス芸人の息子で、高等教育を受けていない ジブラルタル 1713 ユトレヒト条約というスペイン王位継承戦争の講和条約で譲った イギリス領 ギリシャがトルコに支配されたことから、イスラム世界の賢人たちが、アリストテレスなどを勉強していた。それをヨーロッパが取り戻して、キリスト教神学をアリストテレスの哲学で整えていく 騎士道は、イスラムから11世紀頃輸入した 西洋の城郭、あの凹凸の矢狭間などもイスラム世界からもたらされた アリストテレスがヨーロッパにでてきたについては、最初にエジプトのアレキサンドリアでアラビア語に訳されているのです。そのアラビア語版を、スペインのトレドでラテン語に重訳したわけですね だから、おそらくは、ギリシャ語からアラビア語に、それからラテン語に直した。その間にずいぶん違ってきたんじゃないかと思う スペイン語でフラメンコというのは「異なるもの」という意味。フランダースから来た人たちに支配されてきた。スペインの人たちとは異なるものの人たち、異人、外人ですな。それでフラメンコと読んでいた スペイン語でフラメンコはオランダ人という意味

Posted by ブクログ

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