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東京からきたナグネ(旅人) 韓国的80年代誌
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房/ |
発売年月日 | 1987/09/30 |
JAN | 9784480853943 |
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東京からきたナグネ(旅人)
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東京からきたナグネ(旅人)
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関川夏央は、キャリアの初期に、韓国および韓国人をテーマとした本を3冊書いている。「ソウルの練習問題」「海峡を越えたホームラン」、そして本書「東京からきたナグネ」である。本書の後、関川夏央は、同じ朝鮮半島でも、北側に興味を向け、北朝鮮に関する本を何冊か書いている。そういう意味では、...
関川夏央は、キャリアの初期に、韓国および韓国人をテーマとした本を3冊書いている。「ソウルの練習問題」「海峡を越えたホームラン」、そして本書「東京からきたナグネ」である。本書の後、関川夏央は、同じ朝鮮半島でも、北側に興味を向け、北朝鮮に関する本を何冊か書いている。そういう意味では、本書は、朝鮮半島の南側、すなわち韓国についての関川夏央の考察の、いったんの取りまとめと考えることもできる。 関川夏央は、自分自身のことを、どちらかといえば偽悪的、諧謔的に描くが、これらの韓国に関しての本を書くにあたっての勉強量、取材量は半端ではない。特に韓国語をあやつれるということは、勉強や取材に厚みを与えている。また、本書には、韓国国内の旅行や、韓国人女性との会食の様子などがエッセイ風に書かれており、読み物としても、とても面白い。 本書は、関川夏央が1985年から1986年にかけて雑誌に発表したものを取りまとめて、1987年に発行されたものだ。当時の韓国の様子を生き生きと伝えているが、すでに35年程度以前の話である。 私も、韓国にはよく行った。数えたことはないが、数十回は行っているはずだ。主に出張での訪韓であり、そのような場合には、空港とホテルと出張先のオフィスと会食場所が主な訪問先であったが、サッカーW杯を観戦に出かけたり、母親とその姉・妹を連れて旅行に行ったり、妻と旅行に行ったり、また、仕事を通じてではあるが、韓国人の知り合いも多くいた。足繁く通っていたのは、2004年から2007年くらいのことであり、関川夏央が頻繁に韓国を訪れていた時期からは20年の違いがあり、また、私が頻繁に韓国に出かけていた時期からも既に20年近くが経過している。 主にビジネスや経済に関して言えば、この間の変化はとても大きい。関川夏央の本の時代は、まだ日本の経済力は韓国を大きく凌駕していた。そこから日本ではバブルの発生、崩壊があり、経済の成長は今に至るも、ほとんど止まってしまった。その間に韓国は、アジア通貨危機をきっかけとするIMF危機を1997年に経験するが、その後、経済を再び成長軌道に乗せ、1人当たりのGDPでは、日本はとうとう韓国に追い抜かれることとなってしまった。 関川夏央の著作の時代は、まだ、少なくとも経済に関しては、韓国人は「日本に追いつき追い越せ」という意識があり、それが、韓国の社会の底流にあったように思うが、その前提が変わってしまった。 そうなった時の韓国はどんな社会になっているのか興味を覚える。40年ぶりに関川夏央に韓国と韓国人について書いてほしいと思う。
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