繭 ビーボーイC

環レン(著者)

• 販売会社／発売会社: ビブロス
• 発売年月日: 2005/06/10
• JAN: 9784835217536

商品レビュー

2013/12/10

タイトル作品を含め６編とショートストーリーが３つ収録されています。
前に読んだ「代議士の一族」のカプのお話が４編収録されていました。
順番逆に読んでしまったのね（＾＾；；

2006/08/22

若手官僚、吉川己は、政界に入ることを義務づけられた一族の跡取り。
だがまだ若い己に、父親は将来の秘書官僚候補として、真木という男を与えてくれた。
真木を見た途端、その瞳に射すくめられた己。
真木に触れて欲しい。
その気持ちが抑えられずに……

最初の方は己を弄ぶような真木のやり方が非情で、己が彼に対して感じるような獰猛さや被支配欲も理解できなくはないんですが、なんかだんだんキャラ変わってますよ、二人とも。
短編のつもりだったものに無理矢理続編を書いた、みたいな印象がぬぐい去れない感じでした。

『Marerial Fright』なんかは特に、ただお馬鹿で天然さんな己と、いじめながらいい子いい子してる真木、というよくありがちな設定になってました。
ていうか真木さん、己のこと本気で好きだったんだ……？

キャラが変わってる、などと言いつつ、私個人としては後半のかわいめなお話の方が好きです。
ベッドの上に正座して「『夜明けのコーヒー』というものをしてみたい。」と真顔で言う己は、かわいかった。

『枷』
横領を見逃す代わりとして、父親に売られた未央。
何もできない自分が悔しくて……

よくあるお話です。
私は甘めな話が好きなので、もうちょっと先まで書いてほしかったかも。

『総司』
新撰組の沖田さんのお話です。
池田屋事件の吐血までを書いたもの。
ラストの総司の笑顔は、結構切ないものがありました。
（実家）