千の花 真夜中を駆けぬける(2) シャレードブックスC

依田沙江美(著者)

• 販売会社／発売会社: 二見書房
• 発売年月日: 2002/11/26
• JAN: 9784576021959

商品レビュー

2012/05/02

サラッと

[ゴロー]

画家になった勇気は、中学の時の初恋の相手・昇が雑誌の編集長として再び姿を現わしてからまた付き合っている。勇気に見合い話が舞い込んだり、不幸があったりで二人の関係は――！？

前巻より読みやすくはなったんだけども、サラッと読み終わった感が・・・内容的にはそうでもない気がするのに何故！？昇の方がベタ惚れだと思ってたけど、そんなことはなかった！！誤解を解くのが少しでも手間取ってたらどうなってたことか――！！ホント犯罪なんて日常生活と隣り合わせで転がってるもんだなーと思います(-_-;)

2012/05/02

【真夜中を駆けぬける】の続巻。
このシリーズは、依田さんの描く心のほの暗さが秀逸な作品。

人を好きになるって、始まりは単純なのに継続はとても大変。
どんな約束も確証もあやふやで、ともすれば一年後の自分の気持ちさえわからない。
作中の勇気の「しかしもう…恋愛としては惰性かなあ…」というモノローグにドキッとして、あぁこの２人にも終わりは来るのか…と深淵を覗いた気がした（実際は違うけど！）

巻末には幸せエピソードが載ってるけど、そこに辿り着くまでが怖くて痛かった。
簡単に言うつもりはないけど、魂が呼応するような関係のこの２人には、幸せになって欲しいなぁ…

2012/01/23

同じ相手に二度恋をする、と言う主軸があって、知っている筈の相手を更に好きになって行く過程が丁寧に描かれている。劇的に何かが起こって揺さぶられるのではないんだけど、心の中は嵐が吹いたりそよ風が吹いたりしている感じがサラッと書かれているように見えてそうじゃない、そう言う絶妙な依田作品のたまらないところが詰まっている。