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感謝知らずの男(文庫版) 小学館文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2000/09/01 |
JAN | 9784091912589 |
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感謝知らずの男(文庫版)
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感謝知らずの男(文庫版)
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商品レビュー
3.9
15件のお客様レビュー
人の思惑から自由に生きたい、下心のある親切心は受けたくない、感謝なんてしたくない、感謝知らずの男になりたいんだー。 それがその話の結論だった。ずいぶんへんてこな結びだけど、タイトルにもなってしまうくらいなので主題だ。 主人公は「いつも少しだけ生きるパワーが足りない」と友人に称さ...
人の思惑から自由に生きたい、下心のある親切心は受けたくない、感謝なんてしたくない、感謝知らずの男になりたいんだー。 それがその話の結論だった。ずいぶんへんてこな結びだけど、タイトルにもなってしまうくらいなので主題だ。 主人公は「いつも少しだけ生きるパワーが足りない」と友人に称される、ローテーション省エネタイプのダンサーの男。どうやらバレエの才能はあるらしいが、人との関わりが苦手で、一人で静かに過ごしたい。しかし周りの人間はそんなのお構いなしにおせっかいや世話を焼き、放っておいてはくれない。ああ嫌だ嫌だと思いながら差し出される親切に乗って"あげて"いると、やがて親切を焼いてきた人たちから糾弾されるのだ、おまえはなぜ恩を仇を返すようなことをするのだ?私たちがこんなにあなたを想っているのにこの仕打ちはなあに? …ああ苦しい。わかる、この親切の押し売り。彼らの期待通りに反応を返せなかったことに対して怒られてしまう感じ。主人公よ、あなた私? なんでこんなこと取り上げてわざわざ作品にするの、と思うような気持ちや出来事を描いている漫画です。連作短編集で、他にもいくつかお話があります。少しだけ気持ちがザラッとする、しかし誰もが体験したことがあるようなことが、低温のユーモアと共に描かれます。 ちなみに主人公はレヴィという、同じくバレエ漫画の「ローマへの道」で脇役で登場した人物。本作はスピンオフ作品なんですね。「ローマ」では先輩ダンサーだったレヴィの若い頃の、ナイーヴな体験を垣間見れます。 レヴィの友人シグがいい! アーチーとの間の友情の変化、オトナになる過程であるよね… などなど、楽しみ方が幾通りもある… 本編の「ローマへの道」より好きかも。
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バレエ・ダンサーの青年レヴィを中心に、何人かの登場人物たちによって構成される連作短編集です。 「感謝知らずの男」は、人と容易に打ち解けることのできないレヴィが、隣人になったモリスとミリーのカップルのおせっかいに困惑させられる話です。ほかに、レヴィのバレエを踊るすがたに魅せられて...
バレエ・ダンサーの青年レヴィを中心に、何人かの登場人物たちによって構成される連作短編集です。 「感謝知らずの男」は、人と容易に打ち解けることのできないレヴィが、隣人になったモリスとミリーのカップルのおせっかいに困惑させられる話です。ほかに、レヴィのバレエを踊るすがたに魅せられて彼をモデルにしたいと申し出た写真家のアーチーと、その恋人だったガブリエラとの関係の変化をえがいた作品や、オリバーとローズマリィの恋をえがいた作品などが収録されています。 レヴィが主人公の4編にくらべると、あとの2編はややコミカルな雰囲気が強いようにかんじます。どちらもたのしんで読むことができました。
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端麗な線……。 レヴィがモリスとミリーからお節介を受ける話。 ミリーが、 「あたし……もう……好きに……なっちゃう」 というところ、すごく可愛い洋服! それに対する、 「女の子ってやわらかい。ぬいぐるみみたいだ」 もすごく素直。 カメラマンのアーチーとガブリエルに翻弄されるお話も、刺さる。 ローズマリィとオリバーのお話。 サンドラとアルノーのお話。 ちょこっとレヴィが出演して、大人になっていたりして! @@@@@ 2011年1月に初読?、2016年7月に再読?で、今回三度目?。 2016年7月のレビューをコピペしておく。 @ 端麗な線……。 レヴィがモリスとミリーからお節介を受ける話。 ミリーが、 「あたし……もう……好きに……なっちゃう」 というところ、すごく可愛い洋服! それに対する、 「女の子ってやわらかい。ぬいぐるみみたいだ」 もすごく素直。 カメラマンのアーチーとガブリエルに翻弄されるお話も、刺さる。 ローズマリィとオリバーのお話。 サンドラとアルノーのお話。 ちょこっとレヴィが出演して、大人になっていたりして! @ 以下2021年10月に書く。 ■感謝知らずの男 part1 32p ■感謝知らずの男 part2 32p ■オオカミと三匹の子ブタ 40p ■狂おしい月星 86p 「ローマへの道」のサブキャラだったレヴィに焦点を当てたスピンオフ三部作。 本編より先に読んでいたからかもしれないが、こっちのほうが好ましい。 というか、本編がトラウマやらDVの繰り返しやらを描いているので息苦しいのに対し、こちらはいい空気を深呼吸したときのように染みわたる心地よさ。 「ほっといてくれ!」と全身で訴えているレヴィを描いているのにこの読後感、すごい。 もはや萩尾メソッドだと思うが、シグという「関わらない男」(おおむね目が細い)の安心毛布っぷりよ(「メッシュ」のミロンとか)。 潔癖症の兄の存在感も、いい。 「オオカミと三匹の子ブタ」でガラパゴスのイグアナに言及されるのでファンサービスかと思いきや、こっち(1991)のほうが先なんだとか(「イグアナの娘」は1992)。 「狂おしい男」は第3弾だが時系列としては最初で、本書の中では最も切実。 写真家アーチーの空虚と、それでもあのとき撮影を通じてテレパシーがあったんだと愛惜するレヴィは、ともに痛ましく好ましい。 ここまでギリギリの感情の高ぶりは、なかなか得られるものではない。 ■海賊と姫君 50p 以下2編は独立。 マッチョっぽいオリバーが実は……という。 男が、女の引きずる過去を、更新する、という結構どうなんという話ではあるが、なかなかいい読後感。 ■ジュリエットの恋人 52p 過去の因縁があるのだが……まあそういう話よね、という。 ロミジュリにはやはり取り組みたかったんだろうな萩尾先生。 ◇エッセイ―レヴィのリアルな身体:篠田節子(作家) 4p
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