ベスト・アメリカン・ミステリ/ハーレム・ノクターン ハヤカワ・ミステリ1768

アンソロジー(著者), ジェイムズ・エルロイ(編者), オットー・ペンズラー(編者), 木村二郎(訳者)

• 販売会社／発売会社: 早川書房
• 発売年月日: 2005/03/11
• JAN: 9784150017682

商品レビュー

2022/01/27

マイクル・コナリーの作品があるので手に取る。20人の短編集。

ジェイムズ・エルロイが序文を書く。短編小説は長編小説の縮小版であり、啓示のために圧縮されている。その特徴は本質の顕現と、極限における人間の生である、と言う。

「二塁打」マイクル・コナリー
出所した服役者を見張る刑事二人の息詰まる空気。ロサンゼルス、ドジャーズとカージナルスの試合、マグワイアの出る５万人の大歓声の試合中にそれは起こった。まさに「極限における人間の生」だ。

ベテラン捜査官スティルウェルは新しく相棒になったハーウィックと、今日出所するヴァションを見張っている。ヴァションは闇グループの一員で娑婆に出ると、一員の証のためボスの命令に従い誰かを殺すのだという。刑務所ではジャンクフードを焦がれる、のとおりマクドナルドに入ったヴァションの尻ポケットには白い封筒が。別な警官に職務質問させると今日の野球の試合のチケット。さっそく刑事二人は野球場で張り込む。トイレに行ったヴァションを追ったスティルウェルは無線を使うも、５万人の歓声が声を消す・・

結末からすると、尻ポケットの封筒は「調べろ」という印、場所が野球場、しかもマーク・マグワイアが出る試合、果たして試合は大歓声、この二つを闇グループは周到に用意したのだ。それにスティルウェルの相手とは今日が初日だった、というのも災いだった。

短い映画にしてもいいかも、と思うほど。野球場の歓声がすごいだろう。

出所者ヴァションは30代で銀髪をポニーテールにしている、といいそれを刑事は「エドガー・ウィンター」みたいなやつだな、と言う。ん？名前は知っているが姿は、とおもい画像検索すると確かに銀髪。音は覚えてないなあ。

実は野球はもっと分からない。マグワイア、うっすら聞いたような、検索すると、
1997年シーズン途中の7月31日にセントルイス・カージナルスへ移籍する。

アメリカのホートン・ミフリン社が毎年発行しているミステリ短編アンソロジー。1997年が第１作。本書は2002年版。

2005.3.15発行　図書館

2015/08/14

ハードボイルド小説を久しぶりに読んで、その文章の独特さになかなか入っていけなかった。それ用の筋肉が要る。へろへろ。