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ディープ・スロート 大統領を葬った男
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ディープ・スロート 大統領を葬った男

ボブ・ウッドワード(著者), 伏見威蕃(訳者)

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ディープ・スロート 大統領を葬った男

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2005/10/28
JAN 9784163675800

ディープ・スロート

¥220

商品レビュー

4.2

6件のお客様レビュー

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2017/08/19

まぬけな不法侵入事件だったのに、犯人が多額の現金と盗聴器を 所持していたことからアメリカ政府史上最大のスキャンダルとなる ウォーター・ゲート事件の幕が開いた。 アメリカ・メディアはこぞってこの事件を取り上げ、各紙が報道合戦を 繰り広げる。 報道をリードし、後に顛末をまとめ、調...

まぬけな不法侵入事件だったのに、犯人が多額の現金と盗聴器を 所持していたことからアメリカ政府史上最大のスキャンダルとなる ウォーター・ゲート事件の幕が開いた。 アメリカ・メディアはこぞってこの事件を取り上げ、各紙が報道合戦を 繰り広げる。 報道をリードし、後に顛末をまとめ、調査報道の金字塔と言われた 『大統領の陰謀』を書いたのが「ワシントン・ポスト」の若手記者、 カール・バーンスタインと、本書の著者であるボブ・ウッドワードだ。 彼らの報道の裏には複数の情報提供者がいた。その中でも最も 重要な情報提供者が存在した。ディープ・スロートと呼ばれた、 完全なる謎の存在。 海軍士官だった著者が、偶然、ディープ・スロートと出会い、言葉を 交わす場面から、ディープ・スロートの家族と弁護士が正体を公に するまでを描いている。 その正体が判明するまで、ディープ・スロートではないかと疑われた 人たちが何人もいた。ディープ・スロートと接触を持った著者は、 正体を憶測する記事や本が出る度にコメント求められる。だが、 ヒントになることさえも一切口にしない。 それはジャーナリストとしての矜持だから。情報源については 提供者の生前には絶対に正体を明かさないとの。 ディープ・スロートはペンタゴン・ペーパーズのエルズバーグのように 内部告発をした訳でも、文書を持ち出した訳でもない。著者が事件の 核心に迫るようヒントを与え、正しい方向に導いただけだ。 しかし、それはかなりの程度、捜査状況に精通している者にしか 出来ない誘導だ。事件当時の、著者とディープ・スロートとの やりとりは緊迫感に溢れている。 事件から30年近く経って、著者は再びディープ・スロートと接触する。 しかし、再開したディープ・スロートは昔日の彼ではなかった。 認知症を患い、過去のほとんどを思い出せない。あの頃の彼と、 今の彼とは同じ人物ではない。ならば、あの時、正体を明かさない とした約束は無効ではないのか。 いや。ディープ・スロートは覚えていたことがある。自身の上司であり、 FBI帝国を作り上げたエドガー・フーヴァーのこと。そうして、著者と 友人であったこと。 この再会の部分がとても切ない。思い出せないことばかりが多く なったディープ・スロートの記憶を、無理矢理こじ開けるような ことを控えた著者の気遣いのなかで交わされる会話に泣けて 来る。 露悪的な暴露本ではない。ディープ・スロートの役割、加えて情報 提供者とジャーナリストの関係が分かりやすく書かれている。 ディープ・スロート。元FBIのNo.2。彼の名はマーク・フェルト。 2005年にディープ・スロートであることを公表し、2008年にこの 世を去った。 彼が何故、ディープ・スロートとなりニクソン政権崩壊に手を貸した のか。動機は永遠の謎となった。

Posted by ブクログ

2017/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2005年刊行。ニクソン米国大統領を失脚させたウォーターゲート事件。著者は、この事件報道にて名を上げたが、その主たる情報源となったのが、ディープスロートこと、フェルト元FBI副長官である。フェルトの隠れた面を明らかにし、事件の一端を描写するが、最も知りたい情報漏洩の動機は判然としないままである。隔靴掻痒の感なしとしない。

Posted by ブクログ

2014/01/22

ウォーターゲート事件というのは、なんとなくでしか知らなくて「ニクソン大統領が辞任に追い込まれた政治犯罪」と言われると「あぁそうだったかな」というレベルでしかなかったけど、1970年代初頭の話を、30年以上経ったあとに秘密を公開するというのはすごいことだ。まさに、事実は小説より奇な...

ウォーターゲート事件というのは、なんとなくでしか知らなくて「ニクソン大統領が辞任に追い込まれた政治犯罪」と言われると「あぁそうだったかな」というレベルでしかなかったけど、1970年代初頭の話を、30年以上経ったあとに秘密を公開するというのはすごいことだ。まさに、事実は小説より奇なりを実感する。ちょうど、日本の記者クラブについての新書を読んだあとだからというのもあり、ウッドワードの調査報道のやり方は本当にすごいと思われた。独自のルートを開拓して、時にはしつこく、悩みながら真実を暴いていく。 この本はウォーターゲート事件は半分ぐらいで、あとはその後ディープ・スロートとどう関係していくか、いつ公表するかという過程を書いている。ディープ・スロートであるマーク・フェルト側の立場で考えてみてもおもしろい。自分の理想とする方向性を、どうやって導くか。自らの組織ではそれが達成できない場合に、マスコミへのリーク(厳密にいえばリークではないが)によって社会を導くというやり方は一つの考え方だと思う。 ひとつ、情けない話をすれば、向こうの名前に慣れておらず、この人誰だっけ?感を多々感じた。もともとの無知のためという面もあるが。。。なかなか難しいところ。

Posted by ブクログ

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