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サパティスタの夢 たくさんの世界から成る世界を求めて インディアス群書5
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サパティスタの夢 たくさんの世界から成る世界を求めて インディアス群書5

マルコスイボン・ル・ボ(著者), 佐々木真一(訳者)

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サパティスタの夢 たくさんの世界から成る世界を求めて インディアス群書5

定価 ¥3,850

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 現代企画室
発売年月日 2005/04/10
JAN 9784773801019

サパティスタの夢

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2009/05/13

誕生を記録されず、その死すらも記録されなかった女の子。周りの先住民達以上に知られる事なく、彼女は死んでいった。 彼女は、国にとっては存在すらしていなかった… メキシコ南東、チアパスの山中。 声無き人々の為に戦い続ける、ゲリラではないゲリラ、サパティスタ。 都市社会と先住...

誕生を記録されず、その死すらも記録されなかった女の子。周りの先住民達以上に知られる事なく、彼女は死んでいった。 彼女は、国にとっては存在すらしていなかった… メキシコ南東、チアパスの山中。 声無き人々の為に戦い続ける、ゲリラではないゲリラ、サパティスタ。 都市社会と先住民社会の融合を求める彼らの武器は、「対話」。 チェ・ゲバラというよりはガンジーやキング牧師的な謎の覆面副司令官マルコスは笑いながらこう言う。「曖昧さへ、ようこそ」 ほとんど地球の裏側に存在するマルコス。彼の創り出す新しい言葉遣いになぜ心は震えるのか、確認したくて読んだ。 「なんで食べるものがない人たちがいるの?」 「民主主義ってなに?」 「戦争ってなに?」 「自由ってなに?」 自分の子供にそう尋ねられた時、一体自分はなんて答えるんだろう。 「無関心」は、残酷な暴力。 グローバル資本主義、新自由主義の恩恵の上にただあぐらをかき続けている訳にはいかない。誰かを犠牲にして、幸せにはなれない。 例えば、白い米をいつでも食べられる日本の子供と、白い泥に少しの小麦を混ぜたクッキーですら食べる事が困難なハイチの子供。全く異なる二つの社会がなぜ存在するのかを知っておく必要があると思うんだよね。 社会や世界の広さを決めるのは自分の脳みそだから、生きてるうちにどこまで関わってみるのかは自分で決められる。合ってるか間違ってるかは重要じゃない。答えは、いくつもあるはず。 だからこそ、自分なりの言葉を準備しておく必要があると思う。それがつまりはオリジナリティなんじゃないのかと。 まだ20歳前後だった訳者がチアパスのサパティスタ自治区を訪れた際に、「自分にはなにができるのか?」を司令官に訊ねるとこう諭される。 「国に帰る事だ。自分の場所で、自由、正義、民主主義の為に戦いなさい」 重要なのは、まず今自分が属している社会とどう向き合うのか。関わるのか。良くない所があったんなら、どうやって変えていくのか。どういう言葉を吐き出して、人と関係していくのか。 そういうことの積み重ねが、自分の大事な人を守る事にもつながると思う。 そのつながり(親和力?)が大きなうねりになったとき、世界から理不尽が、消えていくんじゃないのかな。 そんでそのスピードって、結構速そうな気がする。多分、ゆっくりとじゃない。 「完璧な状態とは、取り去るもののない状態」って誰かが言ったけど、完璧な人生なんてありえない。 人生という編集作業には終わりがない。答えもない。 それでいいんじゃないのか。むしろ、それがいいんじゃないのか。オリジナルな人と酒を飲むのは、ずいぶんと楽しくて、愉快だよ。 自分が一呼吸したその瞬間に、マルコスも、チアパスの先住民も、日本の子供も、ハイチの子供も一呼吸している。 曖昧な事ばっかな世の中で、そればっかりが、どうしようもない現実。

Posted by ブクログ

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