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悪の人心掌握術 『君主論』講義 中公新書ラクレ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
発売年月日 | 2005/04/10 |
JAN | 9784121501721 |
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悪の人心掌握術
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
マキャヴェリの『君主…
マキャヴェリの『君主論』をわかりやすく解説。マキャベリ入門としては最高。
文庫OFF
タイトル「悪の人身掌握術」は要するにマキャベリの「君主論」から得られる時に非常で冷徹な帝王学そのものを指している。君主論自体は世に出た当時は人道主義が席巻していたヨーロッパでは再三排撃される憂き目に遭う。しかしマキャベリの死後数百年が経過し、徐々にその評価が見直され、マキャベリの...
タイトル「悪の人身掌握術」は要するにマキャベリの「君主論」から得られる時に非常で冷徹な帝王学そのものを指している。君主論自体は世に出た当時は人道主義が席巻していたヨーロッパでは再三排撃される憂き目に遭う。しかしマキャベリの死後数百年が経過し、徐々にその評価が見直され、マキャベリの言っている非常に徹する姿勢が君主に必要であるとの見方に変わっていく。現代では帝王学のバイブルとして扱われるようになった。多くの人は学生時代に名前だけでなく中身も読んだであろう君主論だが、確かにあまりに冷酷で、読んだ後には必ず疑心暗鬼の様な状態になる。会社勤めをして、やがて管理職や経営幹部になる様な年齢になってから、改めて読み直すと納得感が大きい。 本書はそうした君主論の中で、マキャベリがイタリア・フィレンツェの書記官時代に垣間見た政変や周辺国家の没落から学んだ「君主かくあるべき」というエッセンスを、解りやすい歴史上の出来事と照らし合わせて解説していく。 マキャベリが描いた時代のイタリアは北はフランスやドイツが、イタリア内部にはローマ、ヴェネツィア、ナポリ、ミラノなど現代の主要都市を構成する基となる諸侯が群雄割拠し、それぞれが表面的な同盟関係や紛争状態を繰り返すという、まさに騙し騙されの世界であった。マキャベリはそうした混乱した状況をその目で見て、人は本質的には利益によってのみ動かされることに気付く。国を統治するならたとえ有能な部下や人材であっても、将来の火種になるなら、騙してでも非情な手段を用いてでも排除する。権謀術数に塗れた書籍と言われる所以はそこにある。日本で言えば美濃の蝮と言われた斎藤道三や覇王と呼ばれ比叡山延暦寺を焼き払った織田信長などを例に挙げて解説していく。 それらは仕事を進める上でも役に立つものが多いが、この通りにやろうとすると相当の覚悟が必要だ。部下からの悪評を恐れず安月給でコキ使い、恐怖で押さえつけながら、たまに見せる笑顔。反抗する部下や使えない部下はどこか別の部署に異動させるなり辞めさせるなりし、汚い仕事ほど腹心的な部下の手を汚させる。そして外部に対しては聖人君主であるが如く振る舞う。何人か過去にそうした上司に出会ったが、君主論でも読んでいたのだろうか。 だが、確かに社長や役員まで上り詰めるには必要な資質であるとも言える。自分も部下に対して明日からそう出来るか、と問われれば難しい面もあるが。後世に名を残した君主や経営者は皆少なからずこの様な資質を持っていたと考えられるだろうし、本書で紹介される歴史上の出来事からもそれはうかがえる。そう言えばナポレオン・ヒルの成功哲学の中にも数多く同じ記述が見られる。「ライオンの様に獰猛に狐の様に狡猾で」と云う件は誰もが知っている内容だろう。 とは言え、成果を挙げたものには十分な報酬を与え、失敗には厳正に対処する信賞必罰の考え方、人身掌握術に関しては、私の様な小リーダーにも役にたつ事が多いので、将来経営幹部を目指す方だけでなく、部下のコントロールに悩みを抱える人は読んでおくと良いだろう。原文を読むよりは本書の様なエッセンス本の方が、時間の無い現代ビジネスパーソンには向いている。 そして明日からも部下の反抗や悪口に耐え、逆に意に沿わない上司なら首を取ってやろうと云う強さが身につく事は言うまでもない。
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タイトルほどのインパクトはないが、内容は面白かった。日本の戦国武将などを例に出して『君主論』を解説している。難を言えば真面目な本なのにタイトルが酷くて人前で読めないし、ちょっと知人には薦めにくい。
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