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ねじの回転 心霊小説傑作選 創元推理文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社/ |
発売年月日 | 2005/04/15 |
JAN | 9784488596019 |
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ねじの回転
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商品レビュー
3.4
25件のお客様レビュー
屋敷に住みついた幽霊…
屋敷に住みついた幽霊から子供達を守るために奮戦する健気な若い女性教師の話などなど。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
心霊小説の古典を色々探していて、あのスティーブン・キングがこの100年間に出た個人的傑作の2作のうちの一つに挙げていることもあり(もう一つはジャクスンの『丘の屋敷』)、気になって読んでみた。 難解といわれているだけあり、意識の動きや心情で構成された意図的に曖昧な文体で、前半はなかなか読み辛かったが、後半は急速に物事が動き出し、三すくみともいえる心理戦が繰り広げられ、悲劇の結末を迎える。読み進めるうちにいつの間にか深みに嵌められたような、魔力のある文章に何度も感心した。この翻訳は大変そうであるが、自然な翻訳で無理なく楽しめた。何度も読みたくなる。 物語を素直に読むと、美しい兄妹を「穢れ」から救おうとする物語に読めるが、どうもおかしい。この小説では悪霊はただいるだけであり、本当に怖いものは人間の心の中に存在している。語り手の目線から離れてみると、魅惑的な子どもを取り合う大人たちともとれる。家庭教師も結局最後は自身のエゴを抑えきれず強引に物事を進めてしまった故の悲劇ではないか。恐怖の本質をしっかりと捉えているからこそ、曖昧模糊とした幅のある文章でも、何度でも読める強靭なテーマがあるのだと思う。 単純に物事を曖昧に書いているのではなく、「恐怖」を表現するための手法としてはっきりと意識されて書いている。語り手の心理描写を繋げていくことで、読み手に何が起こっているのかを推理させる意図があると思う。読む側に労力を強いているようであるが、それこそが恐怖の本質であり、対象が理解できないからこそ警戒心があらゆる疑念を膨らませ、恐怖という形のないものを産むのである。 また、語り手が抑圧的な時代の女性であるために、自身が恐れる汚らわしいことを決して直接的な表現で書けないことが、含みのある言い回しにせざるをえない理由にもなっていることからも、目的を持った表現であることがわかる。 読んだ後に全体像が見えてくるので、曖昧な部分が読者に想像させる余白になっている。実際何が起こっていたのかは最後までわからず、語られていることはあくまで語り手の憶測と、遠回しな表現による会話の記録だけである。読者はその本心を何とか捉えようと考えはじめると、この小説にまんまと嵌ってしまう。この作品が多くの議論を生んでいることも頷けるし、それこそがまさに「ねじの回転」であり、著者の意図するところなのだろう。 収録されている他の短編はオマケ的ではあるが、当時の時代背景や著者の作風の一端を知ることができた。どれも怪談というよりは人間のドラマに主眼があるようで、やはり著者の興味は心霊よりも心理なのだと思える。 2025.02.05追記 デヴィッド・リンチ監督の「マルホランド・ドライブ」を観て、物語の筋道の煙の撒き方などが似ていると感じた。本心は言葉では表されないが、それぞれの繋がりがどこか歪で、情景と心理が混じり合うことによって物語が語られる。理屈を積み上げるのではなく、感覚を掘り下げるような作り方は、巨匠と言われる作家の共通点な気がしている。
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思ってたよりも私には少し難しく、スラスラ読めない感じでそこまで夢中にはなれませんでした。個人的には表題作より短編のほうが良かったですが、幽霊譚としては少し共感できるところが少なかったと思いました。
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