水曜日の魔女 魔女の本棚2

ルース・チュウ(著者), 日当陽子(訳者), たんじあきこ

• 販売会社／発売会社: フレーベル館/
• 発売年月日: 2005/04/14
• JAN: 9784577030004

商品レビュー

2022/01/22

怖そう…みんな、魔女と聞いたらそう思うでしょうが、この魔女は少し変わっています。ヘンテコな魔女と普通の子供のヘンテコな物語です。とても面白くて、早く次のページに行きたくなると思います。

2020/09/13

知り合いの子どもが、小学生の頃大好きだったと言うので読んでみた。
まず勝因はこのキラキラの表紙でしょう。それから、たんじあきこさんの可愛い絵。おまけにお値段が安いので（2005年初版、本体価格780円）、買ってもらった小学生も多かったのかもしれない。
大人が読むと、そんなに練られた話でもないし、特に面白くもない。猫に餌をやるシーンが多いが排泄するシーンは皆無。喋るし、勉強は助けてくれるし、可愛いし、小さくて学校に持って行けて排泄しない、こんなに便利なペットはいない。まあ、リアルではなく、女の子の夢の世界なのだ。
可愛いキラキラ表紙に意地悪なようでちょっと間の抜けた魔女、美味しそうな食べ物、友達と秘密の冒険など、ワクワクする要素があり、テンポも良いところが子ども心をつかんだに違いない。
上等な作家なら、ファンタジーでもリアルなところがあり、ディテールにもぬかりはないのだが、そういう話ではない。

名作児童文学がちゃんとした料理だとすれば、こちらはスーパーで買えるお菓子のようなもの。
栄養はないけど、1口目からハッキリした味があり、楽しい。
原書は1969年発行で、50年以上前。だからアメリカでもお母さんは専業主婦で、悪さをした子どもは体罰を受ける（ヘアブラシでお尻を叩かれる）。学校の机にはインク壺をセットするための穴があり(｢もう、インクつぼをそこに入れることはありません。今はえんぴつを使いますから。
｣P83とあるが）、科目は｢本読み｣と｢綴り字」。算数のレベルからして（一桁足す二桁の繰り上がりなしの計算）小学一年くらいじゃないかと思うが、シッターも付けずに、両親が出かけて、一人のTVディナーをチンして食べるシーンもあり。当時はアメリカもこうだったのか。
まあ、子どもは外国の話だからと気にしない。むしろ学校で食べるランチにお菓子を持って行っていい、なんてところにグッとくるのだろう。
｢シリーズものでたくさん読んだけど、他はあんまり面白くなかった｣とその子どもが言っていたので、私としてはこの作者（シリーズ）はこれで終了。
それにしても、子どもにとって本は、成長に欠かせない栄養なのか、栄養はなくても気分転換が出来れば良いお菓子なのか。後者の本ばかりが売れているように思える。2つ並べれば、後者の方が見た目が楽しいから、子どもはそちらを手に取る。
栄養のある本は食べにくいこともある。見た目が良くないこともある。栄養は勉強で取ればいいから、無理して食べたがらないものを食べさせる必要はない、という考え方もあると思う。
でも、勉強では得られない栄養が本にはある。小さい時から、多少とっつき悪くても、滋養のあるものに慣れさせる努力を大人がすれば、もっと本当に味わい深いものを味わえる能力が養われるのに、と思わずにはいられない。たまにはお菓子も良いけれど。

2018/07/05

魔女の落としていった黒猫のシンダーズは、魔物とは縁遠い可愛らしさです。魔女につきもののアイテムでの冒険、再びやってきた水曜日の魔女のやっかいごとを、メアリー・ジェーンと女友達が一緒になんとかしていきます。