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「朝日」ともあろうものが。
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 2005/10/31 |
JAN | 9784198618841 |
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「朝日」ともあろうものが。
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商品レビュー
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10件のお客様レビュー
今なら「知ってた」の一言で済みそうな一冊だが、初版 2005年当時の雰囲気はどうだったろうと思い返すに、まだ「『朝日』ともあろうものが」(暗に、インテリ、エリート集団の「朝日」という前提がある)という風潮が残っていた時代ではなかったかと思う。なにせマスコミにすっかり騙されて民主党...
今なら「知ってた」の一言で済みそうな一冊だが、初版 2005年当時の雰囲気はどうだったろうと思い返すに、まだ「『朝日』ともあろうものが」(暗に、インテリ、エリート集団の「朝日」という前提がある)という風潮が残っていた時代ではなかったかと思う。なにせマスコミにすっかり騙されて民主党が政権を取るのが 2009年のことなので。 その「朝日ともあろうものが」が、今となっては「またマスゴミか…」なのだから、著者の予言は残念ながら現実のものとなった。記者クラブに対する批判など、経験したものでなければ書けない貴重なルポタージュになっている部分もあるが、21世紀の価値観をもって旧弊を批判し、私憤をブチ撒けただけの文章に堕しているところも少なからずある。もう少し抑えて書けば情報リテラシーに関する歴史的な著作になっていたであろうに残念だ。
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記者時代の苦労話や面白いエピソードも交えて書かれている。 10年ちょっと前の本なのだが、巻末には誇りの持てる民主主義社会には、誇りの持てる政治とマスメディアがあるはずだ、と書いておられる。近刊ではなんだかマスメディアの擁護をしているようにしか思えない。やっぱりこの著者はあまり好き...
記者時代の苦労話や面白いエピソードも交えて書かれている。 10年ちょっと前の本なのだが、巻末には誇りの持てる民主主義社会には、誇りの持てる政治とマスメディアがあるはずだ、と書いておられる。近刊ではなんだかマスメディアの擁護をしているようにしか思えない。やっぱりこの著者はあまり好きではない。生で会ったら面白い人かも知れないけど。
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今まで読んだ中で、最も痛烈かつ辛辣な新聞評、というより体験的朝日新聞評。新聞記者の仕事がいかにダメか。そして、そうした記者を擁する朝日新聞社の体制がいかに腐っているか、が著者の体験を通して数々の具体例とともに書かれている。朝日新聞のこととして書かれているが、ここで挙げられている...
今まで読んだ中で、最も痛烈かつ辛辣な新聞評、というより体験的朝日新聞評。新聞記者の仕事がいかにダメか。そして、そうした記者を擁する朝日新聞社の体制がいかに腐っているか、が著者の体験を通して数々の具体例とともに書かれている。朝日新聞のこととして書かれているが、ここで挙げられていることのほとんどは、日本の大手メディア(新聞・テレビ)に共通していると見るべきだろう。 それにしても、朝日新聞の中身がこれほどダメとは・・・。「年功序列」「上司による嫌がらせ」「前例がないでボツ」「デスクが捏造を強要」・・・あーあ。朝日新聞の誤報や記事捏造が問題になるたびに、こういうことは日本の新聞界に共通するものであって、たまたま表面化したのが朝日だった、と思っていたけれども、これを読んでいると、どうも違うらしい。表沙汰にならないねつ造騒動の多いこと多いこと。これはもう、朝日の「体質」と考えるしかなさそうだ。 それと言うのも、朝日新聞社では東京本社の「政治部」「経済部」「社会部」が主要3部と言われていて、そこ以外で仕事をする記者(そこで仕事をしたことがない記者)はカスのような扱いなのだそうだ。だから、みなそこへ行くために必死で競争する。その競争の要件とは、記者クラブの中で「抜いた・抜かれた」レースでいかに得点を上げるか。所属クラブ以外の独自ネタでいかに良質な記事を書いても一切評価されず、「あんなのは記者の仕事じゃない」と言う上司までいるのだそうだ。 クラブ発の「抜きネタ」なんて、「○○氏をあす逮捕」とか「××氏を△△容疑で事情聴取」とか、待っていれば発表される類のものだ。それを1日とか半日とか早く報じたところで、読者や視聴者にどんな利益があるのだろう、とつくづく思う。(テレビは、逮捕前の容疑者が連行されるところを撮ろうと、これまた熾烈な人権侵害競争を繰り広げている) こういう競争が無意味どころか有害なことは著者の意見にまったく同意するが、こういう競争に「勝つ」ことによってしか評価されない朝日新聞社では、みな、このレースに没頭する。そういう仕組みが出来上がっている・・・。 ニューヨークやロンドンといった、「花形」とされる支局には政治部、経済部、社会部の「指定席」が用意されていて、そこで功績(功績といっても、これまた記者クラブ内の身内レース)を上げた者が順送りで派遣される、というのは何となくわかるが、そうして出される特派員の無能なこと無能なこと、というのはちょっと意外。だいたいは英語もろくに話せず、支局に閉じこもって、通訳兼アシスタントの書いたものをまる写ししたりするのだそうだ。 著者の鳥賀陽弘道さんは、17年間の朝日在籍期間中、10年をAERA編集部で週刊誌記者として過ごした人。新聞の仕事をせず、一つの媒体に10年も在籍するというのは、「異例の長さ」なのだそうだ。(そりゃそうだろう) 私は、大学1年以来ずっと自宅でAERAを購読しているという、朝日から表彰してもらいたいくらいの「模範読者」なので、鳥賀陽さんの名前はよく知っている。いろいろ面白い記事を書いていたことを記憶している。こういう能力の高い人が、なぜ絶望感を抱くのか。そして、ここ10年ほどのAERAがなぜつまらないのか、本書を読むと、よーくわかる。
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