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外道の女 講談社文庫
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外道の女 講談社文庫

団鬼六(著者)

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外道の女 講談社文庫

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商品詳細

内容紹介 内容:神楽坂物語. 楽園. 夜想曲. SM劇団・紅座. 外道の女
販売会社/発売会社 講談社/
発売年月日 2003/03/15
JAN 9784062736893

外道の女

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商品レビュー

3.5

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2016/07/08

2016年、24冊目、再読月明けはコレ。 その筋の巨匠、団鬼六の私小説的短編集、五編収録。 神楽坂物語:神楽坂の元芸者との短い同棲生活を回顧的に綴ったモノ。『不貞の季節』等で見られる、氏の「脆さ」が出ている作品。 楽園:真面目で仕事も出来るが、風采の上がらない男の妻、豪胆...

2016年、24冊目、再読月明けはコレ。 その筋の巨匠、団鬼六の私小説的短編集、五編収録。 神楽坂物語:神楽坂の元芸者との短い同棲生活を回顧的に綴ったモノ。『不貞の季節』等で見られる、氏の「脆さ」が出ている作品。 楽園:真面目で仕事も出来るが、風采の上がらない男の妻、豪胆な社長の愛人、二つの顔を持つ女の話。物語的にも、官能としても一番良かった。 夜想曲:Sの精神科医二人、Mな未亡人女将、そして「私」はその夜……。次の短編とある意味対をなしているんじゃないかな。ONの方。 SM劇団・紅座:「私」は師と仰ぐ編集者と、大阪の商店街にあるスナックのママ主演のSM寸劇団へと出向く。少し軽妙な文体。前の一編に対して、OFFの方。 外道の女:ヤクザ世界を垣間見ることになった「私」。老親分の妾、織江の過去とは。水先案内人兼解説はヤクザで作家志望の井上。この一編には、官能場面は出てきません。それでも、「興味深い」という意味での面白さはトップ。 基本はあくまで、倒錯官能がベースではあるが、ソレだけではない。氏の意外に人間臭い面。観察眼。そして、きめ細かい表現。それらが、団鬼六の私小説的作品の胆だと、再確認。

Posted by ブクログ

2014/05/17

連作短編を5編収録しています。 第1話「神楽坂物語」は、主人公の男が菊花という芸者と出会い、別れるまでを描いた作品です。友人の塩川に誘われて、芸者がお座敷の帰りに立ち寄るおでん屋に出かけた男は、そこで菊花という美しい芸者と知り合います。男は菊花を相手に緊縛プレイを楽しみ、やがて...

連作短編を5編収録しています。 第1話「神楽坂物語」は、主人公の男が菊花という芸者と出会い、別れるまでを描いた作品です。友人の塩川に誘われて、芸者がお座敷の帰りに立ち寄るおでん屋に出かけた男は、そこで菊花という美しい芸者と知り合います。男は菊花を相手に緊縛プレイを楽しみ、やがて2人は同棲することになりますが、男が菊花の浮気を咎めたことから2人の関係に影が差し、やがて菊花は働きに出ている割烹の吉田という板前と駆け落ちしてしまいます。 第2話「楽園」は、元芸能プロダクションの社長だった大崎という知人に誘われて、映画の翻訳の仕事を手にした男が、かつて大崎の愛人だった葉子という女と再会する話です。男は、職場の同僚の笠井の家に招待されますが、笠井の妻が葉子だったのです。真性のマゾである葉子は大崎の愛人で、主人公の男も大崎といっしょにSMプレイを楽しんだことがありました。しかも、現在葉子は、笠井の妻でありながら大崎との関係を続けており、笠井もそのことを認めているというのです。大崎は、戸惑う男を誘い、久しぶりに3人でSMプレイを楽しむことになります。 第3話「夜想曲」は、男が2人のサディストの精神科医と知り合い、君島志摩子という割烹旅館の女将をしているマゾヒストの女性を紹介される話です。志摩子は、男が書いた『松葉荘の悲劇』というSM小説のファンで、男は2人の精神科医とともに、その小説のシチュエーションを再現して、志摩子とSMプレイをすることになります。 第4話「SM劇団・紅座」は、男にSMの楽しみを教えた美濃村という男の紹介で、彼の愛人である紅柳子が中心となっておこなわれているSM劇に参加する話です。 第5話「外道の女」は、ヤクザで小説を書いている井上という男の紹介で、かつて三浦三崎の港町の酒場「順」で働いていた織江という美女と再会する話です。男は織江と将棋の勝負をすることになり、その後井上の口から、織江がかつてヤクザの親分の愛人でありながら、子分だった男と駆け落ちし、「順」で働きながら生計を立てていましたが、ふたたびヤクザのもとに連れ戻されるという数奇な運命をたどったことを聞かされます。

Posted by ブクログ

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