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花を運ぶ妹 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2003/04/10 |
JAN | 9784167561062 |
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花を運ぶ妹
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花を運ぶ妹
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商品レビュー
4.1
11件のお客様レビュー
第54回毎日出版文化賞 著者:池澤夏樹(1945-、帯広市、小説家) 解説:三浦雅士(1946-、弘前市、編集者)
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麻薬保持でインドネシアで捕まり冤罪をかけられて重罪となる兄と兄を助けるためにインドネシアへ行き釈放・減罪のために尽力する妹。 それまであまりやりとりのなかった家族間での交流が深まり、生きるとは何か・家族とは何かについて考えてゆく。 社会人となり、今まであまり話すことがなかった両...
麻薬保持でインドネシアで捕まり冤罪をかけられて重罪となる兄と兄を助けるためにインドネシアへ行き釈放・減罪のために尽力する妹。 それまであまりやりとりのなかった家族間での交流が深まり、生きるとは何か・家族とは何かについて考えてゆく。 社会人となり、今まであまり話すことがなかった両親や妹・弟と話すことが格段に増え、あらためて家族とは特別な絆を持った関係なのだと感じていた時に読んだ一冊。状況は特殊かもしれないが、家族とは兄弟とは何なのか疑問に思った時に読んでみてもいいかもしれない。
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祈りと魂の救済の物語。 若くして名の知れたイラストレータとなった兄、哲郎は、ある事情でバリ島へ行き、そこでハメられてヘロインの売人として逮捕されてしまう。 その知らせを聞いた妹のカヲルは、兄を助けるためにバリ島へ赴き、日本や慣れ親しんだフランスとの違いに戸惑い、怒りを覚え、孤独...
祈りと魂の救済の物語。 若くして名の知れたイラストレータとなった兄、哲郎は、ある事情でバリ島へ行き、そこでハメられてヘロインの売人として逮捕されてしまう。 その知らせを聞いた妹のカヲルは、兄を助けるためにバリ島へ赴き、日本や慣れ親しんだフランスとの違いに戸惑い、怒りを覚え、孤独と闘いながらも、奔走する。 物語は、妹、兄のふたりのモノローグが交互に描かれて進められる。 兄のために奔走するカヲルの理路整然として丁寧な語り口と、自らを「おまえ」と呼び、内省していく哲郎。 かみ合わない進行が時々交差する。 哲郎がヘロインに苦しめられる様子の描写が、もう、なんというか、すごい。 絶対に手を出してはいけないもんなんだなぁと。鳥肌が立った。 それから、日本がいかに麻薬に対して甘い国であるかということも感じた。 この作品は、いろんな角度からいろんな読み方が出来そうだ。 バリ島がどういうところであるか、勘当した息子に対する両親の態度、 兄と妹のつながり方、先進国と後進国の力関係、そして、信仰について。 先進国には先進国の、バリ島にはバリ島のルールが流れている。 善と悪は表裏一体。ひとは良いことだけを集めることはできない。 私もバリ島に行った時に、ガイドさんから聞いた言葉。 バロンとランダの戦いのように、善と悪が入れ替わりながら戦いを続けながらも共存させ バランスを取っていくことが、生きていくということなのかもしれない。
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