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塚本邦雄全集(第14巻) 評論
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商品詳細
内容紹介 | 内容:評論 7:定家百首. 新撰小倉百人一首. 藤原俊成・藤原良経. 解題 北嶋廣敏,堀越洋一郎著 |
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販売会社/発売会社 | ゆまに書房/ |
発売年月日 | 1999/08/25 |
JAN | 9784897145471 |
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塚本邦雄全集(第14巻)
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商品レビュー
5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
巻中の「定家百首-良夜爛漫」は見事な書だ。 「拾遺愚草」3564首を含む藤原定家全作品四千数百首の中から選びぬいた秀歌百首に、歌人塚本邦雄が渾身の解釈を試みる。 邦雄氏の本領が夙に発揮されるのは、一首々々に添えられた詩的断章だ。 一首とそれに添えられた詩章とのコレスポンデンス=照応は、凡百の解釈などよりよほど鑑賞を深めてくれる。 たとえば、百首中の第1首ではこうなる。 「見渡せば花ももみぢもなかりけり浦のとまやのあきの夕ぐれ」 上巻「二見浦百首」の中、「秋二十首」より。 新古今入選。 はなやかなものはことごとく消え失せた この季節のたそがれ 彼方に 漁夫の草屋は傾き 心は非在の境にいざなはれる 美とは 虖無のまたの名であったろうか 。 以下、成立背景なり、古来からの評釈なりに、時に応じ言及しつつも、あくまで一首の表象世界にこだわりぬいた歌人塚本邦雄ならではのコトバのタペストリヸ=織物が眼も綾に綴られていく。
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藤原俊成のいう幽玄とは何か、について鋭い照明を当てる。俊成と定家のタイプのちがい、歌合せの判定の難しさについても。王朝和歌を考える上で貴重な示唆に富む。
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