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世界史の誕生 モンゴルの発展と伝統 ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 1999/08/24 |
JAN | 9784480035042 |
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世界史の誕生
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商品レビュー
3.8
19件のお客様レビュー
肝心のモンゴル帝国が世界史に与えた影響については5%程度しか触れられておらず、後は周辺時代・民族の御託ばかりで期待外れ。
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檄文としては面白い。 ヘーロドトスを始祖とする西洋史も、司馬遷を始祖とする東洋史も、どちらもローカルな個別事情に影響を受けて形作られたものであって、それらを世界史に統合・昇華させるのは無理がある。 モンゴル帝国こそが西ヨーロッパにも極東にも影響を与え、両者を連結する史上初めての...
檄文としては面白い。 ヘーロドトスを始祖とする西洋史も、司馬遷を始祖とする東洋史も、どちらもローカルな個別事情に影響を受けて形作られたものであって、それらを世界史に統合・昇華させるのは無理がある。 モンゴル帝国こそが西ヨーロッパにも極東にも影響を与え、両者を連結する史上初めての存在であったのだから、モンゴル帝国を軸にして世界史を構築すべきだ。 したがって、テムジンが中央アジア遊牧民たちの指導者に選ばれ、彼がチンギス・ハーンと名乗り始めた1206年が世界史のスタートである(それ以前の歴史はローカル史に任せる)。 …という檄を飛ばしている一冊。すごく面白い構想について書いた本で刺激的だ。 刺激的だけど、ただの宣言である。 モンゴル帝国が東西ユーラシアに及ぼした影響について自明のこととして書いているのは本書の性質からすれば仕方ないのかもしれないが、予備知識がない立場で読むと、「ゴルフは呉竜府が中国で生み出してイギリスに伝播した」と書く民明書房の本かと思ってしまう部分もある。 ユーラシア以外を無視しているのはともかく、ユーラシア中央部の遊牧民族たちの歴史を語る部分が退屈というか眠くなるのが一番つらいところだ(そもそも歴史を語り継ぐ性質がない人々であったとするなら、主張の根幹にかかわるとも思う)。 そのほか、詳しい人が見たらツッコミどころが多いことが予想されるが、繰り返すと「構想としてはとても面白い」(大ぼら吹きと紙一重)。
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著者によれば、歴史の書き方にはヘロドトスに始まる、地中海世界の描き方(アジアに対するヨーロッパの戦いの歴史)と司馬遷に始まる中国の描き方(中国の正統を巡る歴史)がある(それしかない)という。その両方に影響を与えその特に中国にありながら中国を超える歴史的存在だったのがモンゴルなのだ...
著者によれば、歴史の書き方にはヘロドトスに始まる、地中海世界の描き方(アジアに対するヨーロッパの戦いの歴史)と司馬遷に始まる中国の描き方(中国の正統を巡る歴史)がある(それしかない)という。その両方に影響を与えその特に中国にありながら中国を超える歴史的存在だったのがモンゴルなのだ、ということだと理解した。ただ結局その先に何があるのか、という展望については物足りなさも残った。
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