スピカ 原発占拠

高嶋哲夫(著者)

• 販売会社／発売会社: 宝島社/
• 発売年月日: 1999/12/15
• JAN: 9784796616652

商品レビュー

2015/07/28

新しくできたばかりの原発を、武装テロリストにのっとられる。警察にも自衛隊にも多数の死傷者がでて、かつてないテロに国家は混迷する。
原発を取り戻し、メルトダウンを防ぐことはできるのか。

読んでいて、「あ、この人死ぬっぽい」というのがわかる。
脇役なのに名前や生い立ちが語られだしたら次のページでは死んでる。そんなパターン。

2011/08/20

原発をテロリストが占拠するストーリーですが、原発反対派の女性リーダーと原子力科学者の道ならぬ恋やら右翼と左翼に覚醒剤がからまって、政府批判と国境を超えた友情となんでも詰め込み過ぎな感じがありますが、読み出したら止まらない面白さ。
東日本大震災の後、報道され続けた福島原発の内部構造を見ていたはずなのに、イメージがなかなか頭の中に浮かばない文系な私ですが、夢中で読みました。

2010/05/08

　ホワイトアウトの原発版。　
　作者が元原発の職員だっただけに原発内部の描写が非常にリアルに描かれている。過去に起きた原発事件の説明。科学技術と自然閑居との軋轢に基づくどちらが本来の人間のためになるのかという問いが読者に常に突きつけられる。
　アクション活劇である反面、現代科学への警鐘でもあり、著者自信も結論を出せない問題を提起して読者に判断を求めているようにも見える。
　占拠された原発への侵入ルートや敵方が旧ソ連の残党であること、またテロリスト同士の恋模様などリアル感を削がれる要素があり残念、ただしテロリストｖｓ自衛隊の攻防は非常に読ませる。